ロダンの「考える人は」何を考えているのか?
- 公開日
- 2017/06/22
- 更新日
- 2017/06/22
そのほか
ロダンの名作「考える人」は、少なくとも制作された時点では、英会話学校に入ろうかどうかかん考えているのではなかった。
彼が考えていたのは、人間が地獄に落ちてもがき苦しむさまだという。なぜなら、「考える人」は、ロダンがダンテの『神曲』からヒントを得て作った「地獄の門」という作品群の中のひとつだから。つまり、彼は、真面目に人間の業というか、宿命というか、神との関係というか、とにかくそういう難しいことを考えていたと思われるのである。
もっとも、彼は何にも考えていないという説もないわけではない。その根拠は、「考える人」という題名は、ロダンが付けたのではなく、このブロンズ像を鋳造したレディエなる人物が勝手に付けたからである。