7月25日(土) ウイルスだけでなく私たちが回避したいこと
- 公開日
- 2020/07/26
- 更新日
- 2020/07/26
お知らせ
新型コロナウイルスの予防には,ソーシャルディスタンスを取ることが大切だとされています。しかし,コロナウイルスの恐ろしいところは,その病気の症状だけでなく,われわれの心の距離までもが引き離されてしまうことです。
いまやコロナは「社会的に恥ずべき病気」であるかのように扱われることもあり,病気になったことの「自己責任」が厳しく問われる病気となっています。今後、市中に新型コロナウイルス感染症が拡大するなかで,さまざまな誹謗中傷や差別が広がっていくと考えられます。
“スティグマ”、日常ではあまり聞きなれない言葉ですが、英単語の直訳では、汚名・烙印といった意味になります。もともとは奴隷や家畜に押された焼印に由来し、キリストが十字架で受けた傷あとなども指す言葉とされます。ある特定の特徴をもつ個人や集団を、ある特定の病気と誤って関連付けることを指します。感染症流行時には、これは疾患と直感的に結びつけることにより、人々がレッテルを張られ、固定観念を持たれ、差別を受け、別々に扱われ、社会的地位を損なわれる体験をすることを意味します。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、スティグマを避けよう、という声が上がっています。スティグマについて、国立成育医療研究センターが子ども向けに作成した資料がありますので、ご紹介します。
https://www.ncchd.go.jp/news/2020/60b795a524385f4d495b3a7a8af33b5fa5fe38cc.pdf
また、国際赤十字連盟、UNICEF、WHO合同で社会的スティグマの防止と対応のガイドを作成しています。
https://extranet.who.int/kobe_centre/sites/default/files/pdf/20200224_JA_Stigma_IFRC_UNICEF_WHO.pdf
ヨーロッパで起きたような魔女狩りや日本のハンセン病のような差別を再び引き起こしてはいけません。