2024.10.6 落語に触れる
- 公開日
- 2024/10/06
- 更新日
- 2024/10/06
校長室より
先週日曜日には、栄の中電ホールで行われた、落語「柳亭小痴楽独演会」に行ってきました。「教員は、落語に触れるとよい」と、何人かの教員の先輩から言われてきたことから、タイミングが合えば、寄席などに足を運んだりします。
柳亭小痴楽(りゅうてい こちらく)さんは、2019年に真打に昇進された、30代の若手落語家ですが、古典落語にも、現代のウィットを盛り込むなど、その語りとしぐさは、終始笑いっぱなしになる落語家です。
この日は、「だくだく」「干物箱」「佐々木政談」の三席。どれも、情景が鮮明に浮かび上がる、笑いたっぷりの三席でした。
ところで、冒頭に触れた、なぜ「教員は、落語に触れるとよい」のか、です。当然、教員は人前で話すことが多いことから、個人的にはこう思うのです。
まず、児童生徒や保護者を相手に「わかりやすく、飽きさせないように伝える」ことが大切になってきます。そのためには、同じ話をするにしても、間の取り方、声のトーンを変えるなどしながら、話す必要があります。江戸時代から続く古典落語が、それぞれの噺家のスタイルで、脈々と引き継がれているところに、そんな要素の大切さが垣間見えるように思います。
そして、話にはユーモアが必要ということです。話の中には、笑いを交えると、ぐっと引きつけることができるものです。かの、カリスマ教師である有田和正先生(今や、ご存じの方は、教員でも少なくなりつつありますが…)は、「1時間で1回も笑いのない授業をした教師は、ただちに逮捕する」と言っていたほど、教師が笑いをとることの大切さを説いています。面白い教師の授業に、子供たちはついてくるものです。
…と、日頃からどれだけ笑いがとれているかどうか分からない私が偉そうなことは言えませんが、教師が落語に触れるメリットが、こうしたところにあるように思います。脳科学者の茂木健一郎さんや、池上彰さんも、「話し方を学ぶには落語がおすすめ」と言います。
これを見た教員の皆さんや、人前で話す機会が多い保護者の方で、なかなか落語に触れる機会がない方は、ぜひ、触れられてはいかがでしょうか。もちろん、古中生も大いに触れるといいですよ^^