江南の小中学校より、東北に愛の声が届け!
- 公開日
- 2014/03/11
- 更新日
- 2014/03/11
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大震災が起きてもう3年になります。一瞬にして多くの命を飲み込んだ津波、今は嘘のように穏やかな海の顔になっています。あの震災が起きた時、この江南の中学校は6時限目の授業でした。校舎が大きく揺れました。何事が起きたのだろうとテレビをつけてみると、そこには津波に流される家々がありました。皆、信じられない怖ろしい光景に声を失いました。
その後、この江南市でも多くの学校が募金活動に立ち上がりました。最初に動いたのが宮田中学校だったと思います。当時いた職員に聞いてみると、生徒会長の土井紫さんの提案により全校が動いたそうです。そして、それが市内全中学校に広がったのです。
当時、私が勤めていたのは布袋中学校でしたが、布袋中学校は布袋駅で朝と帰りの時間に募金活動を行ったのです。そこで、忘れられない出来事がありました。
小学校1・2年の自転車に乗った女の子でした。ヘルメット姿で我々を見つけ自転車から降りてきました。そして、小さな財布をポケットから出し、中の10円玉2枚を募金箱に入れたのです。小さな手に握りしめられてた彼女の全財産でした。その後、彼女はにこりともせず立ち去っていきました。こんな小さな子がにこりともしなかったことが妙に心に残りました。震災の悲惨さを彼女なりに感じているのがよくわかりました。
みんなで悲しみを共有した東日本大震災、今でもこの時の気持ちを忘れずにいたいものです。多くの方々が被害に遭われました。まだご遺体も見つからないご家庭もあると聞いています。謹んで哀悼の意を表します。また一日でも早く復興されますように、また皆様に笑顔が少しでも多く戻られることを祈っています。(校長)
※写真は3年前、募金に立ち上がった江南駅前での宮田中学校先輩達の姿です。