校長です・・・、校長です 316 【マッチ売りの少女】
- 公開日
- 2014/12/25
- 更新日
- 2014/12/25
校長室から
校長です。年の瀬も押し迫った大晦日の夜の話です。
校長です。小さな少女が一人、寒空の下でマッチを売っていました。
校長です。マッチが売れなければ父親に叱られるのです。
校長です。人々は年の瀬の慌ただしさから少女には目もくれません。
、
校長です。夜が更け、少女は自分を暖めようとします。
校長です。売り物のマッチに火を付けるのです。
校長です。マッチの炎と共にごちそうなどが出てきました。
校長です。でも火が消えるとさっと消えていくのです。
校長です。その時、少女は流れ星を見るのです。
校長です。可愛がってくれた祖母からの言葉を思い出します。
校長です。「流れ星は誰かの命が消えようとする時だ」と。
校長です。次のマッチをすると、その祖母の幻影が現れました。
校長です。消えないようにマッチ全てに火を付けます。
校長です。祖母の姿は明るい光に包まれていました。
校長です。少女を優しく抱きしめながら天国へと昇っていきました。
校長です。翌朝、少女は幸せそうに微笑みながら死んでいました。
校長です。誰にも知られることなく祖母と天国に行ったのです。
校長です。全ての子ども達が幸せな世の中になること祈っています。
校長です・・・、校長です。