校長です。若い時の話です。
校長です。教員採用試験に臨んだ若者君いました。
校長です。その時は職場で講師として働いていたんです。
校長です。なかなか合格しないのです。
校長です。若者君、確か過去に５回も受けています。
校長です。この時代、採用がほとんど無いのです。

校長です。若者君、なんと一次試験合格したんです。
校長です。そして臨んだ二次試験でした。
校長です。かなりの手応えらしく結果を待つだけとなりました。
校長です。果報は寝て待てとはこのことです。

校長です。ついに二次試験の発表です。
校長です。その発表の時間帯は彼は体育の授業がありました。
校長です。代わりに見てあげることになりました。
校長です。県教育委員会ホームページ二次試験合格者見ます。
校長です。必死で彼の番号追いかけました。
校長です。なんと載っているではありませんか。

校長です。体育の授業でしたが、「合格、合格」と伝令です。
校長です。体育館入り口から手で大きく丸印作ります。
校長です。彼も満面の笑顔です。

校長です。ところが職員室に戻ると大変なことになっていたんです。
校長です。さっき見たのは一次合格者の発表だったと。
校長です。何故に二次合格者のホームページに一次合格表が・・・。
校長です。頭、真っ白とはこのことです。
校長です。慌てて体育館へ戻ります。
校長です。「悪い、さっきのは違った！」と。
校長です。若者君、真っ青でした。

校長です。慌てて職員室に戻り、今度は下の方に表を見つけます。
校長です。二次合格者と書いてあります。
校長です。真剣に番号を追いかけます。
校長です。あるではありませんか。

校長です。またまた、体育館へ走ります。
校長です。大きく手で丸印作ります。
校長です。若者君、目がうつろです。
校長です。喜んでいるのか悲しんでいるのかわかりません。

校長です。合格していて本当に良かった話です。
校長です。これで不合格なら切腹ものです。
校長です。若者君には忘れられない日となったと思います。

校長です・・・、校長です。