校長です・・・、校長です 717 【三献茶】
- 公開日
- 2016/06/02
- 更新日
- 2016/06/02
校長室から
校長です。秀吉が近江長浜城主だった頃の話です。
校長です。鷹狩(たかがり)に出かけたのです。
校長です。喉(のど)が渇(かわ)きある寺を訪れたのです。
校長です。秀吉、たまらず着くやいなや言うのです。
校長です。「羽柴筑前じゃ、茶を所望致したい」と。
校長です。少年が持ってきたのは大きな茶碗でした。
校長です。それにはぬるめの茶がはいっていたのです。
校長です。喉が渇いていた秀吉は一気に飲みきったのです。
校長です。秀吉、気をよくして言うのです。
校長です。「小気味よし!さらに一服所望じゃ」と。
校長です。少年はやや小さめな茶碗をもってきました。
校長です。湯はやや熱めで量は半分くらいでした。
校長です。秀吉はそれを飲み干し、もう一服を命じるのです。
校長です。少年は三杯目は高価な小茶碗をもってきました。
校長です。湯は舌が焼けるほど熱く、量はほんの少しでした。
校長です。秀吉はこの少年の気配りに感心したのです。
校長です。『かなり賢い少年じゃ』と。
校長です。秀吉はこの少年を長浜城へ連れ帰りました。
校長です。この少年の名前は幼名佐吉、ついで三也と称します。
校長です。後(のち)の石田三成となるのです。
校長です。彼は豊臣政権の中枢を担(にな)うのです。
校長です・・・、校長です。