校内めぐり 160 【頑張れ、川崎愛佳!】
- 公開日
- 2016/07/05
- 更新日
- 2016/07/05
校長室から
西尾張陸上大会、その日の朝はこんなに暑くなるとは思わなかったのです。でもグランドは37度はあったかと思います。大変な酷暑(こくしょ)の中での大会となりました。
歓喜あがる華やかな大会でも、その裏には悲しく、悔しさに耐える者もいるのです。ベンチにいると明暗が入り乱れて複雑なものです。
高跳びの川崎愛佳さん、もうこれで一応、中学の選手生活にピリオドと一人泣いていました。思えば1年の入学時から今日まで、みんなと励まし合って暑い日も伊吹おろし吹く寒い日もグランドで頑張ってきたものです。管内大会の時、1m40のベスト記録が出て、すごく嬉しがっていました。西尾張、その1m40が跳べないで、1m35の記録。1m40で1位から8位までが並ぶ本当に接戦の試合でした。悔しさが整理できずに立てなかった彼女に「ごくろうさん」と伝えたいです。
どこでどうなるかわからいものが試合なんです。最後の最後の跳躍で8位から3位に上がった走り幅跳びの渡辺裕介君、地獄から天国だったでしょう。8位では県大会に出られなかったのです。最後の1本で今日一番の自分を出すというのは口で言うほど簡単なことではないのです。一方でこれで県大会から押し出された生徒もいるのです。勝負は最後まで本当にわからないものです。彼のさわやかさ、今までの努力かが3位入賞を劇的に連れてきたのでしょうか。
1500mの森拓真君、彼は自分に厳しい人なんでしょう。身体の不調で思うように練習ができず臨んだこの大会でした。それでも2周・3周まではいつもの自分のように積極的に前に出ようとします。試合前、「どこまでいけるかはわかりませんが精一杯やってきます」と言っていました。最後の一周で急に身体が熱くなったそうです。熱中症ではないでしょうか。走りもフラフラしてきて、思い切ってここで棄権させれば良かったと思いました。案の定、ゴールした瞬間に倒れ込み、抱えられて医務室に運ばれました。『危険も勇気ある戦法』今後、大切にしていきたいです。彼の頑張りは忘れられないものになりました。
テントで一緒にいて初めてわかる人間模様・・・。応援していたみなさんを含めて、本当にご苦労様でした。この日、セミの声を今年初めて聞きました。