校長です・・・、校長です 871 【糸ちゃん】
- 公開日
- 2016/12/10
- 更新日
- 2016/12/10
校長室から
校長です。1年位前、突然、思い出すことがあったのです。
校長です。忘れもしません、小学校2年の時の話です。
校長です。朝、担任の先生が悲しげに話されたのです。
校長です。「糸ちゃんが亡くなった」と。
校長です。「川に流され、亡くなった」と。
校長です。おかっぱ頭の静かな糸ちゃんでした。
校長です。初めて身近な友達が亡くなった事件でした。
校長です。当時は現実として理解できない年齢でした。
校長です。その時は小学2年生の自分なりに想像したんです。
校長です。川は大きな川だと思ったんです。
校長です。川幅が何メートルもある川と想像したんです。
校長です。ズーッとそのイメージでいました。
校長です。ところが今頃になり思い出したのです。
校長です。糸ちゃんがこの地区の子だったのを。
校長です。あのお地蔵さんは糸ちゃんだったんです。
校長です。自分の中で話が繋(つな)がったんです。
校長です。聞いていた川はあの小さな用水だったのです。
校長です。忘れていた先生の言葉も思い出しました。
校長です。深さを見ようと傘で測っていて川に落ちたと。
校長です。こんなところで亡くなった糸ちゃん。
校長です。こんなに小さな用水で亡くなった糸ちゃん。
校長です。糸ちゃんの幼い顔が浮かんできます。
校長です。もっと早く気付いてあげればよかったのに・・・。
校長です。今では通るたびに糸ちゃんが思い出されます。
校長です・・・、校長です。