学校日記

忘れられない出来事 『北海道の暴風雪の中、娘を守った父親の最期(さいご)』

公開日
2017/02/19
更新日
2017/02/19

校長室から

2013年3月3日北海道で父娘が暴風雪に襲われた悲しい事件が忘れられません。2011年にお母さんと死別され、親子二人で頑張ってきたのですが・・・。またもや悲しい事件が二人に襲いかかったのです。

北海道湧別町の父娘は漁師岡田幹男さんと長女の小学3年夏音(なつね)さんが暴風雪の中を車で出掛けて行方不明となっていました。

消息を絶ってから15時間後の午前7時すぎ、車から約300メートル離れた牧場敷地内の倉庫付近で、女児のすすり泣く声が聞こえ、消防隊員が近づくと、倉庫のシャッター前で、雪が盛り上がっているのを発見。

雪を全身にかぶった岡田さんは、夏音さんを胸に抱えて、うずくまるような状態だったそうです。倉庫のシャッターと自分との間にスペースをつくっていたようで、警察官の方は「風雪から娘をかばったのだろうか」と話されていました。
2人は病院に運ばれましたが、お父さんは死亡が確認され、夏音さんは意識があり命が助かったのです。

後で夏音さんがお父さんとの最後の思い出を語ってみえたのですが、ジャンパーの中に入れてもらい、うとうとし、もう死ぬのかなと思ったそうです。すると父さんの歌声が聞こえてきたのです。童話「サッちゃん」の替え歌を歌って、励ましてくれたそうです。

父親が自分の命を引き替えても子供を守ったという出来事は世間に感動と衝撃を与えました。母を亡くし、父までも亡くした夏音さん、あまりにも悲しい出来事に、せめていつまでも覚えておいてあげるのが供養と思いました。

※写真はお父さんが必死に娘さんを守られた場所です