学校日記

【連載4−2】言葉を大切にした学校づくり〜言葉が相手の心に届く時(後半)〜

公開日
2021/01/05
更新日
2021/01/05

校長メッセージ

(前回に続く)

 私は父との関係がうまく結べない息子でしたので、2人だけの旅行などこれまでしたことがありませんでした。気恥ずかしく、父には何にも言葉を返せなかったのですが、いまでもこの父の言葉は胸に刻まれています。
 私は、学級に戻って次のように考えました。「担任である自分が、自分の学級の子のことを褒めなければ、だれが褒める。」
 すると、私自身が発する言葉が変わったのです。これまでは、ダメな学級の子どもたちをよくしようと考えていました。そうした思いから発した言葉は、学級の子どもたちには届かなかったのでしょう。でも、父の言葉を自分の学級の子に置き換えて子どもたちに面した時、自分の発する言葉が確かに変わったんです。そして、その言葉は、徐々に子どもたちの心に届き始めたように思います。窮して、窮して、自分で導き得た解決法でした。
 言葉が相手の心に届く時。この時を得るために、ともに笑ったり泣いたりしていきたいと思います。(次回へ続く)