12月22日(土)は「冬至」
- 公開日
- 2018/12/22
- 更新日
- 2018/12/22
その他
■冬至(とうじ)
太陽の天球上の運行径路である黄道上のもっとも南にある点を冬至点といい,太陽がこの点を通過する時刻が冬至です。太陽の視黄経が270度に達する時刻で,赤緯はマイナス23度27分です。日本,中国の暦の二十四節気の一つで11月中です。太陽暦の12月22日ころにあたり,冬季の真ん中です。この日の正午における太陽の高度は北半球ではもっとも低く,昼の長さはもっとも短く,夜の長さはもっとも長くなります。南半球ではこの反対となります。中国,日本の太陰太陽暦では冬至は暦の計算の起算点として重要なものですが,今日の天文暦の推算は春分点が重要な役割をもちます。
■冬至は1年の中の最後の「二十四節気」です。
二十四節気は 1年を24に分けて季節の移り変わりをあらわしたもので,二十四節気全部羅列すると次のとおりです。全部読めますか?
二十四節気一覧
春:立春 雨水 啓蟄 春分 清明 穀雨
夏:立夏 小満 芒種 夏至 小暑 大暑
秋:立秋 処暑 白露 秋分 寒露 霜降
冬:立冬 小雪 大雪 冬至 小寒 大寒
注:24の季節の節(ふし)だから二十四節季と書くのかと間違いそうですが,二十四節気が正しいのだそうです。冬至については様々な言い伝えや風習が残されています。
■まず,よく言われていることとして,冬至にはかぼちゃやこんにゃくを食べて柚子湯に入る習慣があります。
冬至にかぼちゃを食べるのには,中風(脳卒中)や風邪を引かないとか金運を祈願する意味があるようです。また,冬至かぼちゃは朝のうちに食べるとよいとか,四つ前(午前10時)に食べるとよいという地域もあります。
「冬至にかぼちゃ」は現代的に解釈すると,緑黄色野菜の少ない冬にカロチンやビタミンの多く含まれるかぼちゃを食べ,風邪等への抵抗力をつけようとした先人の知恵だと言えます。
実際にかぼちゃには,体内でビタミンに変化するカロチンがたっぷり含まれています。ビタミンAは,肌をツヤツヤにし動脈硬化の予防(中風予防)になるだけでなく,皮膚や粘膜,視力,骨や歯にも効果があるものです。
◼かぼちゃを食べて風邪知らず!
昔の日本では冬至のころになると秋野菜の収穫も終わって,食べられる野菜もほとんどなくなっていました。そこで元気に冬を越せるようにと願いを込め,栄養もあって保存もきくかぼちゃは特別に大切にして,食べていたようです。
冬にビタミンなどの供給源が不足した時代のかぼちゃは貴重なものだったといえます。
今は保存しなくても季節が日本と逆のニュージーランドなどから輸入物が豊富に入ってきます。だから貴重品ではないけどこの時期食べるといいですね。風邪予防のためにも。
なぜかぼちゃが金運かだけはよくわからなかった,かぼちゃは南京とも言いますが「なんきん」が「なん金」で金に通じるからでしょうかね。
■冬至に「ゆず湯」に入るわけ
寿命が長く病気にも強い柚子の木にならって,柚子風呂に入って無病息災を祈る風習になったと言われています。実際ゆず湯は風邪予防にも効果が高いようですよ。
こんにゃくを食べるのは一年間たまったの砂下ろしをするためだとか。
■その他の言い伝え
冬至に「ん」のつく食品を食べると幸運が得られるという言い伝えがあります。
冬至の七種は「ん」が2つつくもので「なんきん(かぼちゃ)」「にんじん」「れんこん」「ぎんなん」「きんかん」「かんてん」「うんどん(うどん)」でこれらを食べると病気にかからず,うどんは運(うん)・鈍(どん)・根(こん)に通じるので出世するといわれています。
悪運リセットの日
冬至は「一陽来復」の日でもあり,転じて悪いことばかり続いたあとでも,ようやく幸運に向う日とされます。南瓜を食べて幸運に向かいましょう。
「冬至に天気がよければ翌年は豊作」「冬至に雷が鳴れば雨が多い」「冬至に南風がふけば地震・日照り・大雨」「冬至に雪が降れば豊作」という言い伝えも残っています。
豆腐を食べたり小豆粥を食べる地方もあるそうです。