学校日記

【校長日記】 レクリエーションの中に光を見た…

公開日
2015/06/04
更新日
2015/06/04

校長日記

2日間の野外学習は、初日は雨からスタートし、現地では時々小雨、今日は快晴という天候でした。

3日に近畿地方が梅雨入りをし、東海地方も明日には梅雨入りするかもという中で、恵まれた方でした。

すでにお知らせしたように、1日目にはハイキングに代えてレクリエーションを行いました。
「じゃんけんでこれだけ盛り上がるか?」というほどの歓声があがりましたが、そのベースにあるものが見えました。

集団全体が、基本的に「人が好き」であり、男女の壁も低いということです。

これは、ある意味才能です。
これまでに関わってきた家族や教師集団に、そのように感化され、「人と関わる力」が育っているのです。

※ もちろん全員ではありません。個々には難しい子もいますが、集団が助けてくれる機会は増えると考えています。

ファイヤーの最後に昔ながらのフォークダンスがありましたが、予想通り、違和感なくジェンカやマイムマイムを踊っていました。
それを見て、あのじゃんけんで見た盛り上がりの理由を確信したのです。

では、それをどう生かしたらよいのでしょうか?

地域での行事等に積極的に参加できるということもあるでしょう。
私が考えるのは、もっと基本的なことなのです。

授業の中での子どもどうしの関わりです。

授業の中で子ども同士がなぜ関わらなければいけないのでしょうか?

子ども同士が関われない場面を想定してみてください。
例えば、○○受験夏期コース。目的は同じでも、参加者は見ず知らずの他人。
1人の講師に対して、参加者は多数。
ほぼ受け身で情報を受け取るだけで、挙手して指名されるのは全体の一部のみ。
「聞く」という参加はできるが、質問もしずらく、相談もできない。
ただひたすら、考えながら聞くことで、力にしていくものです。

とても疲れます。
集中が一度途切れると、ペースが落ちたマラソンランナーのように脱落してしまいます。先頭集団に復帰するのは至難の業。
経験のある人も多いのではないでしょうか。

その逆に、子ども同士が関わる授業はどうでしょうか。
最大の効果は「リラックス」。
一時的にも疲れがとれ、集中力が持続します。
そして、アウトプット。
小集団内で自分の考えを表出することで、考えがまとまり、関係づけられます。
時には「わからない」ということも、小集団内で解決できることもあります。
さらに、新たな発見、新たな発想に触れ、新たな疑問も生まれます。
脱落しそうなときに、周囲の集団がスピードを落としてくれるのです。

関わり合う授業では、多くの場合、勉強が苦手な層の学力が上がり、全体としても向上するのです。

長くなりました。

明日に続きます。