【校長日記】グローバリズム 対 反グローバリズム
- 公開日
- 2017/01/13
- 更新日
- 2017/01/13
今日の布袋小
昨晩は、布袋北学供で模擬授業を行いました。
テーマは「ベートーベンで哲学しよう−対立を超えた先にあるもの−」です。
参加者の中には、家族で参加していただいた人、他地区の方、他業種の方もいて、私自身も刺激をいただきました。
哲学というと難しく感じますが、今話題のAIをどう考えるかも哲学です。
昨日のお題の一つは「完全自動運転の車に、あなたの大切な人がはねられ命を失いました。あなたは納得できますか?」
ほとんどの方が納得できないと答えました。これは、まだAIの哲学が定まっていないからです。
そして、今最も大きな問題「グローバリズム 対 反グローバリズム」。
これも、解決する哲学がまだありません。
グローバリズムは、カントの『永遠平和のために』を学んだベートーベンが、シラーの詩を引用し、ヘーゲルの弁証法を用いて、第九交響曲の中にその思い込めました。
そのために、グローバリズムの象徴であるEU(欧州連合)の国家にあたる「欧州賛歌」に、第九交響曲の第四楽章「歓喜の歌」が使われているのです。
しかし、そのグローバリズムも、今、曲がり角に来ています。
英国がEU脱退を決め、反グローバリズムの旗手 トランプ氏が大統領になろうとしているからです。
ベートーベン以来、何世紀も掛けて培ってきたグローバリズムは、一体どうなるのでしょうか?
そして、もう一つのお題、「日本は難民を受け入れるべき。あなたは賛成か反対か?」でも意見が分かれました。
参加したみなさんの多くは、「グローバリズムに賛成」、しかし「難民の受け入れは反対」でした。
これでは矛盾しますね。
難しい問題です。