学校日記

【校長日記】 草井小学校の研究

公開日
2017/02/08
更新日
2017/02/09

校長日記

 今朝、「草井小学校 研究中間報告」というタイトルの記事を載せました。昨日行われた授業公開の様子を一部紹介したものです。
 ここでは、その内容について、もう少し深く紹介します。

 研究テーマは、「楽しく学ぶ子・学ぼうとする子」の育成 −授業づくりと家庭学習の充実を通して−

 丹葉地区では、基本的に毎年2校が研究指定され、翌年研究発表会を行います。
 草井小学校はその1年目にあたり、来年度の10月に本発表が行われます。しかし、昨日の中間報告は、かなり本発表に近い完成度の高いものでした。

 一般的に、研究は、その多くが「学力をより高める」ためにあります。「研究」を使命の一つにしている大学の教育学部系の附属学校は、研究理論を実証するために日々の授業を行っています。
 また、一般の研究校でも、大学の教授をアドバイザーに招き、その理論に合った教科研究を行うことがよくあります。

 ただ、一般的に、その研究理論が難しいのです。
 一例ですが、「年間計画表」を作成したり、「教材分析表」で教材分析を行ったりするなど、膨大な労力がかかります。
その結果、研究発表が終わると、その研究が消えてしまうこともかつては多々ありました。発表のための研究になってしまっていたのです。それでは意味がありません。

 私たち、公立の義務教育学校は研究のために授業を行っているのではありません。もちろん、より高いものを目指すことは大切な事ではありますが、あくまでも義務教育。学力の高い子だけではなく、全員が実社会で生活していける「心身ともに健康な国民の育成」(教育基本法第1条)を目的に行っているのです。
そのためには、全員が実践できるシンプルなことを徹底する方が、より大切なのだと考えます。
 
 草井小学校の研究は、その意味でとても意義深いものです。
 授業づくりと家庭学習の二本柱にしていますが、どちらもシンプルです。

授業づくりでは、草井小スタンダードを軸にしています。めあてを確認する、個の考えを書き交流する、「わたしの学び」「まとめ」を書き振り返るというもので、教科や授業者が変わっても全員の児童ができるスタイルです。
 また「話し方」「きき方」といった授業規律も統一されています。
 公立の義務教育学校では、こうしたことこそが大切なのです。
 これができて、その先へ進むことができるのです。

 家庭学習は、「家庭学習の手引き」を用いて、基礎・基本の定着、授業と関連した内容、発展的な内容、保護者への啓発に取り組んでいます。これらは、発達段階や個人の能力に応じて進めていくものです。
 
 朝に書いたように、家庭では学校の倍近くの時間を過ごします。
 塾や習い事に行く人はそれもよし。そうでない子に、いかに有意義に時間を使わせるか、その毎日の積み重ねは、将来大きな差になって表れます。
 学校と家庭の協力が必要なことは誰もがわかっていることですが、こうして組織的に取り組むことは少なく、学びのセーフティーネットを広げるという点でも価値のあることだと思います。
 布袋小学校でも、おおいに参考にしていきたいことです。

 その他、小中連携や学習環境づくりなど、参考にしていきたいことが数多くありました。
 市内の15校が情報を共有し、共に高め合っていけるようにし、江南市全体でレベルアップできるようにしていきたいと考えています。