連合国軍進駐に対する学徒の指導に関する件(昭和20年8月15日)−1−
- 公開日
- 2018/08/10
- 更新日
- 2018/08/10
布袋の歴史
前回同様、終戦の詔書が出された昭和20年8月15日に文部省から出された文書を紹介します。貴重な文書です。
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写
連合国軍進駐に対する学徒の指導に関する件
連合国軍は新聞紙報道のごとく、いよいよ逐次我が本土に進駐を致すことと相成り候の処、その風俗習慣は我が国民と非常なる懸隔有之候に付いては、徒らに激して敵愾心を示し、若しくは蔑視排撃の態度を示すがごときにより、彼らの感情を刺激するに於いては、ただ一人の過誤も、幾百人の無 の生命を奪い、或いは数人の過誤により、連合国軍の日本占領期間を延長せしめ、或いはその占領地域を拡大して苛烈なる占領地行政に移行するなど、不幸なる結果を招来する懼あるをもって、この際、みだりに事態を刺激せざるよう、深く戒め、特に左記事項につき、学徒並びに教職員の指導に関し、万遺憾なきを期せられ度
記
一 連合国軍の進駐に対する心構え
1 連合国軍の進駐は、一切我が政府と折衝の結果、平和的に実施さるを以て特に平静を記すること。
2 不要不急の旅行を慎み、交通輸送を妨害せざること
3 治安の維持に関しては、特に警察憲兵等、関係官憲の指示に従うと共に、積極的に協力し、沈着冷静各自の本分に精勤すること
(続く)