学校日記

生きて 生きて 生きてください ~卒業していくみなさんへ~

公開日
2026/03/19
更新日
2026/03/19

校長室より

式 辞

 長らく力を蓄えてきた草木の蕾が、いよいよ開花の時を迎えようとしています。

 本日ここに、江南市長 澤田 和延様をはじめ、多数のご来賓や保護者の方々のご臨席を賜り、布袋北小学校第79回卒業式を挙行できますことは、卒業生はもちろん私ども教職員にとっても、この上ない喜びです。高いところからではありますが、心より厚くお礼申し上げます。

 保護者の皆様には、入学から本日まで、いろいろとご苦労も多かったことと存じますが、今ここに布袋北小学校を立派に巣立とうとしているお子様を目の前にされ、お喜びのことと拝察いたします。本当におめでとうございます。  

 さて、76名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 皆さんは、ここに6年間の小学校の課程を修了し新たな道へまた一歩、踏み出そうとしています。

 しかし、ここまで来ることができたのは、自分一人の力ではありません。

 毎日温かく見守り育てていただいた家族に支えられ、さらには、ご来賓をはじめとした地域の方々のご支援があったことを忘れてはいけません。まずは、これらすべての方々に感謝の気持ちをもたねばならないと思います。


 卒業生の皆さんとは、2年間ではありましたが、一緒に楽しい学校生活を送りました。


 野外活動や修学旅行、楽しかったね。

 暗闇を照らす炎をみんなで囲み、歌やゲームを楽しんだキャンプファイヤー。

 奈良、京都で日本の歴史を学ぶとともに、たくさんの鹿に追いかけられたり、夕ご飯を一緒食べたり、お買い物をしたり。何よりも友と楽しく過ごした皆さんの笑顔が印象的でした。


 運動会、がんばったね。

 運動会スローガンの「仲間とともに笑顔でゴール」のもと、「彩華堂々」では、5年生とともに、フラッグの音が一つになるように、全力で練習に取り組むことができました。

 当日の本番まで、もっとよい演技をみんなで創ろうと努力する姿に感動しました。


 給食、一緒に食べて、楽しかったね。

 一人一人に6年間の思い出の場面を話してもらうとともに、将来の夢を話してもらいました。

 夢を語る皆さんの顔は、本当に輝いていました。

 「たくさんの人を笑顔にしたい」「困っている人を助けたい」など、自分のことだけではなく、誰かの役に立ちたいと願う言葉がたくさんあり、心をうたれました。


 まだまだたくさん思い出はあります。その思い出で一貫していることは、自分を見つめ、人との出会いやつながりを大切にし、元気で、笑顔で、心を一つにする。本校の教育目標の根幹としている。「明智・敬愛・健康」そのものではなかったかと確信しています。

 そして、卒業生の皆さんの姿を見てきた、在校生の皆さんにもしっかりと受け継がれたものと思います。

 ありがとう。


 卒業していく皆さんへ。

 私が伝えたい一言 それは、


 「生きて  生きて  生きてください」


 思い起こせば、皆さんが布袋北小に入学する時のことです。

 「パンデミック」「クラスター」「ソーシャルディスタンス」今まで耳慣れないことばが世界を渦巻き、あたりまえの生活があたりまえではなくなった時に、皆さんの入学式が行われました。

 感染防止対策として、学校は登校を取りやめ、しばらく閉鎖しました。

 日本中の学校から、明るい子どもたちの声が聞こえなくなった瞬間でした。


 普段「あたりまえであった生活」は、あたりまえでなくなりました。

 しばらくして、学校が再開しても数多くの制限があり、命の危機といつも向き合いながら生活しなくてはならなかった時間が長く続きました。

 人には言えないそれぞれの悩みを持ち、苦しみもがいた時間。

 あたりまえのことは、あたりまえに起きないことを痛感しました。


 しかし、人の支えと見えない人の優しさによって「あたりまえ」が創られていることも実感しました。


 だからこそ、そんな時間の中を、お互いに「生きてきたこと」そして「こうして今この時間、ここ出逢っていること」は、「なにごとにも例えることができない、すばらしいキセキである」と私は思います。


 そこを皆さんは生きてきた。

 だからこそ、今日という日をともに過ごすことができた。


 これから歩む道は、平坦で楽な道ばかりではないでしょう。不安が心にしのびより、時には道すら見失いそうになるかもしれません。

 でも大丈夫。皆さんは、大きな苦しみを人を慮ることと笑顔で乗り越えてきたのです。


 人を慮る大きな心をもっていれば、夢を持ち続け、前進する余裕が生まれます。

 これからも更に心を鍛え、大きく広くしてほしいと思います。

 本物に触れ、感動する。知識を増やす。すばらしい人と出会う。人を思いやる。

 自分ができる精一杯のことをする。

 そして、笑顔でいる。


 これらすべてのことが、心を揺り動かし、揺り動かされることによって、鍛えられ、心を大きくすることに繋がっていきます。


 友との絆を大切にして、布袋北小学校で学び得たことを心にもちながら、一人一人、学年訓「ヒーロー」であることを胸に、力強く進んでいかれることを期待しています。

  

 生きて 生きて 生きてください


 皆さんの人生に幸多からんことを願い、式辞といたします。


 令和8年3月19日

              江南市立布袋北小学校長