朝礼より【忘れられない悲しい思い出】
- 公開日
- 2011/12/12
- 更新日
- 2011/12/12
校長メッセージ
今日は寒さを考慮し、体育館で朝礼を行いました。校長より以下の話がありました。
今日は悲しい話をします。
15年前、先生の勤めていた宮田中学校の職員室に生徒が大きな声で「先生、子どもがひかれた!」と助けを呼びにきました。部活動の指導を終えて、職員室でくつろいでいたのですがびっくりしました。場所は君たちも良く知っている1学期の時、火事があったところの、歩道橋の下です。先生は思いっ切り走りました。いつもなら近くに感じる距離が長いこと、さらに心臓がもたないような感じで必死に走りました。四つ角へたどりつくと、一人の少年が道路真ん中で横たわっていました。なんと、私が担任した生徒の弟で、藤里小学校5年生の元気のよい子でした。外傷も何もないのですが、まったく意識もありませんでした。急いで交通整理をしました。呼びかけても意識もなく、ひたすらに救急車を待ちました。10分ぐらいで救急車が来て、昭和病院へ搬送されました。事故の原因は最後の最後まで分かりませんでした。ただ、二人乗りで下校するみんなの方を見て手を振り、交差点の中へ入ったようです。どちらの信号無視かはわかりません。
それから彼は4日後に亡くなったことを聞きました。葬儀は団地の集会場で行われました。あまりにもあっけない彼の人生でした。小さな写真に収まった彼は笑顔の彼でした。11歳で人生を終えてしまった彼です。生きていれば、今26歳です。その交差点を通る時、気が付きましたが、3・4年間は時々、お花が置いてあることがありました。
みなさん、飛び出すことなく、ヘルメットしっかりかぶり、気を付けて自転車に乗ってください。あの時、飛び出しさえしなっかったなら、ヘルメットさえかぶっていたなら、ここまでならなくて済んだと思います。冬休みを迎えます。車にはみんなで注意していきましょう。今日は先生の胸の中にある悲しい話をしました。