虎の巻 なぜ虎なの?
- 公開日
- 2017/07/17
- 更新日
- 2017/07/17
そのほか
何事かの秘訣集のことを「虎の巻」という。学校の教科書を解説した参考書のことも「虎の巻」という。なぜ、こんなところに密林の王者「虎」が出てくるのか。
この言葉は、中国の古典に由来する。中国の代表的な兵法書に「りくとう」という書物があり、その中の「虎とうの書」が略されて「虎の巻」となったのだ。
ちなみに「ろくとう」には、文・武・龍・虎・豹・犬の六巻があり、「虎とう」の巻きには主として戦略や用兵の奥義がまとめられている。
日本でも古来から「りくとう」の崇拝者が多く、虎とうの巻きから生まれた虎の巻という言葉が、兵法の秘伝書一般を示すようになった。さらにそれが転じ、秘事、秘伝の書一般に使われるようになり、やがては教科書の参考書まで指すようになったわけだ。