澄み透る大空のもと、真直ぐ立つ
- 公開日
- 2016/03/06
- 更新日
- 2016/03/06
行事
卒業式から2日たちました。3年生が北部中から旅立ち、なんだか心にぽっかりと穴が開いてしまったように感じます。明け方雨が少し降りましたが、今は太陽も出てきました。本日も温かな春の日となることでしょう。
卒業式を振り返ってみますと、「本当に感動的な卒業式」であったと思います。言葉一つ一つ、歌一曲一曲に魂がこもり、私は、涙を止めることができませんでした。まさに「感じて心が動く」式であったと感じます。今日は、校長先生の「式辞」を掲載いたします。
長らく力を蓄えてきた草木の蕾が、いよいよ開花の時を迎えようとしています。
本日ここに、多数のご来賓や保護者の方々のご臨席を賜り、北部中学校の卒業式を挙行できますことは、卒業生はもちろん私ども教職員にとっても、この上ない喜びです。高いところからではありますが、心より厚くお礼申し上げます。
保護者の皆様には、入学から本日まで、いろいろとご苦労も多かったことと存じますが、あっという間の三年間ではなかったでしょうか。今ここに北部中学校を立派に巣立とうとしているお子様を目の前にされ、お喜びのことと拝察いたします。本当におめでとうございます。
さて、百七十名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんは、ここに九年間の義務教育の課程を修了し新たな道へまた一歩、踏み出そうとしています。しかし、ここまで来ることができたのは、自分一人の力ではありません。毎日温かく見守り育てていただいた家族に支えられ、さらには本日ご参列いただいています、ご来賓をはじめとした地域の方々のご支援があったことを忘れてはいけません。まずは、これらすべての方々に感謝の気持ちをもたねばならないと思います。
卒業生の皆さんとは、三年間、一緒に学校生活を送りました。三年前、真新しい制服に身を包み、まだ、小学生の雰囲気を残しながら、入学式に臨んだ皆さんの姿が、つい先日のことのように思い起こされます。今、こうして北部中学校を巣立つ皆さんを見ると、この三年間の成長には、すばらしいものがありました。特に、最高学年となった皆さんは、まさしくこの北部中学校のリーダーとして、学校全体をリードしてくれました。明るく、前向きなその姿は学校職員だけではなく、在校生の心の中にきっといつまでも残ることでしょう。
昨年度から計画し、立派に行った修学旅行。節度ある行動に心がけ、何よりも友と楽しく過ごした皆さんの笑顔が印象的でした。
思い出多い部活動。運動部の夏の大会。文化部の各種のコンクール、互いに励まし合い、頑張りぬき、着実に成果をあげることができました。この経験は、これからの人生で困難に立ち向かう原動力となるでしょう。
また、体育大会を中心としたブロック活動、ロックソーラン。皆さんの力強いリーダーシップによって、最高の演技ができ、着実に下級生に伝統を引き継ぐことができたと思います。
そして「みすまるの集い」の合唱コンクール。立ちはだかる壁もきっと多かったことと思います。しかし、それを乗り越えたからこそ、皆の気持ちを合わせるすばらしい体験、そして感動を味わうことができたのではないでしょうか。
これらの一つ一つのことが、人との出会い、つながり、気持ちを結ぶ。本校の教育目標の根幹としている。「みすまるの心」そのものではなかったかと確信しています。そして、下級生にもしっかりと受け継がれたものと思います。
卒業生の皆さんには、常に前向きな心を忘れず前進してほしい。このことが、私の願いです。
しかし、これから歩む道は、平坦で楽な道ばかりではないでしょう。時には道すら見失いそうになるかもしれません。不安が心にしのびよるかもしれません。その時に大切なことは、心の大きさだと思います。大きな心をもっていれば、夢を持ち続け、前進する余裕が生まれます。心を鍛え、大きく広くしてほしいと思います。本物に触れ、感動する。知識を増やす。すばらしい人と出合う。人を思いやる。自分ができる精一杯のことをする。これらすべてのことが、心を揺り動かし、揺り動かされることによって、鍛えられ、心を大きくすることに繋がっていきます。
澄み透る大空のもと、真直ぐ立つ。大空に勝るとも劣らない大きな心をもち、毅然と自分の進む方向を見つめる。そんな皆さんがこれからの社会の主役です。
友との絆を大切にして、北部中学校で学び得たことを心にもちながら、一人一人、力強く進んでいかれることを期待するとともに、皆さんの人生に幸多からんことを願います。