学校日記

「セルフコントロール」ができる子どもに

公開日
2014/06/14
更新日
2014/06/14

校長室から

「朝ご飯を食べる児童の学力が高い」「ゲームの時間が少ない児童の学力が高い」「ある程度の睡眠時間をとる児童の学力が高い」・・・、などというデータがあります。裏を返せば、「朝ご飯を食べるから学力が高い」「ゲームをしないと学力が高い」ということになりますが、そうではありません。

「そういう生活ができるよう、自分をコントロールできる」から学力もつくのです。

ちなみに、文科省が定める小学校での総授業字数は、1年生で「782時間」、6年生で「945時間」です。しかし、この数字は、体育や特別活動も含まれています。
そこで1年生の「国語・算数・生活」に限ると「488時間」、6年生の「国語・社会・算数・理科」に限ると「520時間」となります。
さらに、この時間は、「1時間を“45分”とする」というものです。授業時間は“45分”ですから、実際の授業時間は、先の総時間数の3/4になります。
結局、主な教科の学習時間は、1年生で「366時間」、6年生で「390時間」となってしまうのです。

1年365日に1日24時間を掛け合わせると、1年で「8760時間」となります。
この時間に、先ほどの学校での授業時間を割ると、学校での1日当たりの学習時間が求まります。その値は、1年生で「1時間0分」、6年生でも「1時間4分」です。

授業がメインの学校のイメージがありますが、年間で平均すれば、これだけしか、主な教科の学習をしていないということが分かります。

1日、2時間もゲームをしたり、3時間もテレビを見たりしていれば、上記の学校の学習時間数を軽く超えます。ディスプレイを見る時間が長くなればなるほど、学力がつかなくなるリスクが大きくなるでしょう。

そうならないためにも、「遊んだら、その分○○をがんばる」「ダラダラと○○をしない」「決められた○○を確実に行う」というように、「自分で自分の生活リズムをコントロールできる子ども」=「『セルフコントロール』ができる子ども」であってほしいと思います。それらは、「身の回りのことがきちんとできる」「手伝いができる」なども含まれます。そうすることで、遊びも学習も、様々なことがバランスよくできるようになります。中学校入学前に、ぜひ、小学校の間で身につけさせたい感覚です。