古北小 歴史訪問④「昭和初期『地域とともにある学校』」
- 公開日
- 2025/03/20
- 更新日
- 2025/03/17
校長室から
前回は、古北小 歴史訪問③「昭和12年の出来事「校門」」では、「校門」について紹介しました。
今回は、「昭和初期 「多くの寄付で支えられた学校」」について、当時の様子を『古北のあゆみ』(昭和55年度古知野北小学校PTA編集)から紹介します。
【昭和初期の古北】
※『古北のあゆみ』より抜粋
『第一次世界大戦によって我が国の経済は飛躍的に拡大したが、その反動や大正12年の関東大震災、アメリカの景気後退等、経済は悪化の一図をたどったのである。』
こうした状況下でしたが、篤志家の方々による寄付や寄贈が相次ぎ、学校の環境は著しく向上したと記録されています。ここでは、『古北のあゆみ』に掲載されている昭和初期の主な寄付・寄贈を紹介します。
昭和10年
・井戸の洗面所(近藤恭次郎氏による寄贈)
・モーターサイレン及び時報時計(後藤覚一郎氏による寄贈)
昭和11年
・二宮金次郎像(津田伊三郎氏と早川隆吉郎氏による寄贈)
昭和12年
・500円寄付(津田弥一氏による寄付)
・校門(石原金一氏による寄付)
・奉安庫移転改築費の寄付(早川嘉一氏による寄付)
(写真)奉安庫
昭和15年
・防火用の用心井戸とポンプ工費(津田弥一氏による寄付)
・ラジオ隠し絵装置、校内放送設備費(水谷勘次郎氏による寄付)
・プール工費(津田覚重氏による寄付)
・乃木大将、東郷元帥の胸像工費(津田伊三郎氏による寄付)
昭和16年
・オートバイ(野呂雅美氏による寄贈)
・相撲場工費(勝佐の産業報国会からの寄付)
(写真)相撲場完成の様子
・528冊の書籍(津田伊三郎氏による寄付)
昭和17年
・吹奏楽器(津田太郎氏による寄贈)
・ジャングルジムと雲梯、肋木(倉知賢吾氏による寄贈)
【地域とともにある学校】
今回、古北小の歴史訪問として、昭和55年度の古知野北小学校PTAの方々が中心となって編集された『古北のあゆみ』をもとに昭和初期の出来事をまとめ、全4回の記事を作成しました。記事を通して、戦前の物資不足という困難な状況下でも、多くの方々からの寄付によって学校が支えられていたことが分かりました。あらから80年以上時が過ぎましたが、現在も地域や保護者の皆様に支えていただいていることに感謝します。
① 古北小 歴史訪問「昭和15年9月5日 古北小初めてのプール開き」
④ 古北小 歴史訪問 番外編 ボランティアの早川さんに教えていただきました。
今回の記事でシリーズは終了します。