学校日記

1秒先の姿をほめる

公開日
2014/06/17
更新日
2014/06/17

校長室から

掃除の時間に校内を回っていると、目の前にゴミが落ちているのにほうきを持って立っているだけの児童がいたり、ベタベタな雑巾で水拭きをしようとしている児童がいたりと、低学年には、色々と声をかけたい場面に出会います。
つい「ゴミを集めてね」とか「もっと雑巾をしっかりしぼって」と言ってしまいがちです。そんなとき、ちょっと言い方を変えて「たくさんのゴミを集めようとしているね」と言ったり、雑巾をしぼる場面であれば、「水が出なくなるまでしっかりしぼろうとしているね」と言ったりすると、その通りに動いてくれます。
また、終わりがけの時間帯でも、雑巾を雑巾掛(ラック)に片付けようとしていた場面に出くわすと、「ABCを大切に」が定着してほしいということもあり、瞬間に児童に声をかけました。「丁寧に雑巾をかけようとしているね」と。児童は、丁寧に雑巾を掛け、となりのゆがんで掛けられた雑巾も直してくれました。

子ども達を指導しようとしたときに、「○○しなさい」という言い方をしがちです。しかし、この言葉は「やらされ感」があり、素直に聴けないときもあります。
そんなとき、次の瞬間の1秒先の素晴らしい姿をイメージし、その姿に向かってほめるのです。それが「1秒先の姿をほめる」です。

これは、様々な場面で応用できます。
教室で朝や帰りの一斉のあいさつをしようとしたときに、「今日は元気なあいさつが聞けそうな予感がする」と言えば、元気なあいさつが響きます。
給食で、苦手な食材に箸が近づいたとき、「今日は、食べようとしているでしょ」と言えば、チャレンジします。

家庭でも、テレビの前から立ち上がった瞬間に「宿題をやろうとしているね」と言ったり、早めに就寝しようとしたら「明日は早く起きられるね」と言ったりできます。

学校でも家庭でも実践できる声かけです。お母さん、お父さんもいかがでしょうか。