消費税8%と電子マネー
- 公開日
- 2014/06/29
- 更新日
- 2014/06/29
校長室から
消費税率8%への増税後、釣り銭などでの利用が増えるとみられた1円玉の流通量が伸び悩んでいるのだとか。消費税増税前後で1円玉の流通量に変化はないとのこと。
その昔、1989年に、初めて消費税「3%」が導入された時は、定価100円の商品が103円となったため、つり銭用に1円玉の需要が高まり、深刻な1円玉不足が起きたのは、バブルの時代を生きた人の記憶には残っていることと思います。当事の大蔵省(現財務省)は、大慌てで1円玉の増産に動いたものでした。
しかし、時代は変わりました。電子マネーとクレジットカードの普及で、1円玉を扱わない人が増えているのです。
私もコンビニやスーパーでは、電子マネーを使うことが多いです。特にスマホに電子マネー機能がついているため、アプリで設定すれば、財布も必要ありません。今日もランニングには、スマホ1台をもって走り出し、途中のコンビニで、「スマホをかざしてスポーツドリンクの買い物」をしました。レジの決済も早く、ポイントも溜まるとあれば、使わない手はありません。
今回の「8%増税」をにらみ、1円玉の製造を管理している財務省と独立行政法人の造幣局は、2014年の1〜3月、約2600万枚の1円玉を追加製造。2014年度も約1億6000万枚の製造を予定しているというのに、どうなるのでしょうか。
さらに消費税率が2015年10月に、予定通り10%に引き上げられると、電子マネーの利用は加速するとみられ、今以上に1円玉の需要は減退することでしょう。
少し前までは、考えられなかった電子マネー。
今後も、貨幣の扱い方を大きく変える世の中になりそうな感じですね。