先生の夏休みは・・・?
- 公開日
- 2014/07/19
- 更新日
- 2014/07/20
校長室から
こんな声をかけられることがたびたびあります「先生方も夏休みでいいですね」と。
どうも、「教師」という職業は、長期休業(夏休み・冬休み・春休み)になると、子どもたちと同じように、休みになって、ゆっくりできると思われている方がいるようです。
実は、とんでもない話です。長期休業になっても、原則、平日は朝8:30までに出勤をし、17:00まで勤務をしています。「夏休みは先生も休み」という神話は、あったとしても、はるか昔の話で、それこそ昭和の話かもしれません。
では、長期休業中の先生方は、何をしているのでしょうか。夏休みを例にします。
夏休みは44日間ですが、土日祝を除くと、29日になります。その内訳について紹介します。
夏休みは、ここぞとばかりに、対外的な会議や公的な研修が目白押しです。これらを「出張」と言いますが(企業に比べるととても近場な出張ですが)、一人当たり、5日前後の出張があります。中には、最大で「15日」も出張する先生がいます。そういう私も、今日は1日、名古屋に出張でした。夏休み中は「11日」の出張があります。
そして、日直が3〜4日あります。ゴミ出しから、鳥・ウサギ小屋の掃除、植物の水やり、電話当番、来客・出入り業者さんの対応などを行います。
さらに、出校日が2日あり、職員作業と言って、おおがかりな校内の環境整備の日が設定されていたり、親子清掃の日があったりします。また、プール当番が2日あります。校外巡視が1日あります。これらは半日の業務ですが、その午前・午後は勤務です。
その午前・午後や、出張等がないときに行うのが、書類の作成です。児童の健康診断記録のまとめや、1学期の学級経営についてのまとめの作成、国・県・市から依頼された調査・報告に関する書類の作成、出張に持参するレポートの作成などです。
これらの隙間を縫って、2学期の行事(運動会・陸上記録会・遠足・かがやき学芸会等)の準備を行い、さらに、よりより授業にするための教材研究を行います。中には、論文や様々な研究レポートを書く先生もいます。
やることは「山盛り」です。児童がいない分、いないときだからこそやらなければならないことがたくさんあるのです。中学校の先生は、これに部活動の大会や審判などの運営、日々の部活動がドーンを加わるのですから、さらに大変です。
逆に夏休み中なのに「有給休暇」をとるのも至難の技という先生がいたりするのですから、笑えません。「先生はいいですね」は、都市伝説です。
そんな実情を知っておいていただければ、多少報われます(笑)。