学校日記

教育と笑いの会

公開日
2014/08/16
更新日
2014/08/16

校長室から

今日は、名古屋ルーセントタワーで行われた、「第1回『教育と笑いの会』」にて、研鑽を深めて(?)きました。

「教育」と「笑い」という、不思議な言葉の組み合わせになっていますが、これは、教育会では全国的にも授業名人として著名な野口芳宏先生が発案したもので、「教師の笑顔が学校を変える。笑いで教育界を明るくし、授業を楽しくしよう。」というねらいのもと、開催されたものです。もちろん有料です(笑)。

以下のようなプログラムでした。

■講演 「教育と笑い」
 野口芳宏(植草学園大学名誉教授)
■口演 「教育落語」
 愛狂亭三楽(玉置崇・小牧市立小牧中学校長)
■口演 「爆笑落語」
 桂雀太(上方落語家・桂雀三郎門下)
■講演 「笑いで包む人生論」
 志水廣(愛知教育大学大学院教育実践研究科教授)
■パネルディスカッション 「教育における笑いの効用」
 司会: 大西貞憲(教育コンサルタント)
 パネリスト: 野口芳宏、志水廣、桂雀太、玉置崇

会は、終始笑いが絶えず、それは、それは、楽しいものになりました。野口先生が、「先生方が一同に集まり、こんなに笑った会は初めてだ」と言うほどでした。冒頭の「研鑽を深め(?)」と書いたのは、「笑いすぎて、果たして研鑽を深められたのか」と自省したからです(笑)。

ところで、笑ってばかりの会では何を学んだかというと、その一つに、笑いには「状況の理論」が必要であるということ。
「状況の理論」とは、「計画の理論」に対して、その場の空気や状況に応じて対応する術のことです。「○○をしよう」と計画していても、本番では計画通りにならないことがあり、その状況でどう対応するかを考えながら話を展開するのです。落語でも、客層や反応でネタをどうするか、臨機応変に巧みに変えていくそうです。

そして実は、その術は、「授業でも同じ」なのです。授業でも「今日の授業はこうしよう」と計画をするものの、子どもたちの反応はその通りになるとは限りません。その時々のやりとりで随分と変わるのです。計画も大事ですが、同様に「状況」が大事になってくることから、私たちが「授業をこう進めよう」とあらかじめ考える案は「授業計画(指導計画)」と言わず、「授業案(指導案)」と言います。
私たち教師は(多くの職業でも当てはまりますが)、状況に応じた対応力、すなわち「状況の理論」がいかに大切であるかを改めて学びました。

もう一つ印象的なフレーズは「笑いには基礎知識が必要である」ということ。様々な知識や生活経験があるかないかで、笑える部分と笑えない部分が生じることがあるということです。「笑う」ために、やはり勉強は必要なようです。

(※写真は、会の途中は撮影禁止だったため、高座のみ。4人が並ぶ絵は、閉会し、撮影の許可が下りてから撮影したものです。)