学校日記

2014.10.11 ナイフは便利?危険?

公開日
2014/10/11
更新日
2014/10/11

校長室から

10月6日付の「日本教育新聞」に興味深い記事が掲載されていたので、紹介します。

「ナイフで鉛筆削れる子2割 日本、5割のスイスと開き」の見出しのその記事は、日本・スイスの国交樹立150年記念、10月9日(道具の日)を前に、両国内に住む6〜15歳の子を持つ保護者を対象に行った「道具、刃物教育」意識・実態調査の結果に関するものです。 

スイスの保護者66.0%が、ナイフを「便利な道具」とイメージしている一方、日本の保護者は51.4%が「危険な道具」とイメージしているとのこと。
こうした意識からか、ナイフを扱う経験は差があるようで、ナイフで鉛筆を削ることができるのは、日本が20.0%、スイスが53.4%と、大きな開きが出ているのです。
そのほかにも、両国の保護者には、上図(日本教育新聞から引用)のように、様々な考え方に差があるようです。

個人的に思うのは、こうした状況から見えてくるのは、「有事の際に、限られた道具を用いて何とかする」ということは難しくなるだろうということ。便利な道具があふれているので、鉛筆を削るのなら、「電動鉛筆削り」、野菜の皮をむくなら「ピーラー」と、なるのは仕方ないことでしょう。しかし、大地震が起き、包丁一本で自炊を・・・となったら、はたしてどうなるでしょうか。

「アウトドア大好き」の家族の元で育った子が、自然教室で、何をするにも物怖じせず手際よく道具を使いこなすのを見て、感心したことがあります。やはり経験するということは大きいようです。
そして、責任をもって使いこなせるからこそ、特にナイフのように、生き物を傷つけるなど、誤った使い方もしなくなるでしょう。

大人の考え方を改めることで、子どもに豊かな経験値を高めることができるようです。

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