2014.10.23 我が子の子育てや教育の現状
- 公開日
- 2014/10/23
- 更新日
- 2014/10/23
校長室から
内閣府により平成26年2月に実施され、7月に発表があった「小学生・中学生の意識に関する調査」の中の「保護者を対象とする調査」によると、8年前の同調査との比較に以下のような変化が見られます。
(※左は平成18年の値。右は平成26年の値)
■小・中学校で重視すること
△友達と仲良く過ごせること 62.8% → 65.7%
△礼儀・規律や心の持ち方を学ぶこと 51.7% → 57.9%
▼基礎学力をつけること 73.7% → 69.6%
▼考える力や創造力をつけること 54.5% → 51.8%
▼音楽・芸術・スポーツや自然体験・社会体験など幅広く学ぶこと 28.2% → 23.8%
となっており、学力や考える力などをつけることより、コミュニケーション能力や、道徳的な部分を重視する傾向に変わりつつあることがわかりました。また、
■子供に希望する生き方−もっとも重視するもの
△身近な人との愛情を大事にする 26.8% → 33.4%
△経済的に豊かになる 6.9% → 10.2%
▼人に迷惑をかけない 37.8% → 35.7%
となっており、「友達と仲良く…」が増えていることから、「人に迷惑をかけない」が増えるかと思ったら、微減となっています。しかし、「身近な人との…」は、大きく増加しており、やはり人・家族とのかかわりを重視する傾向にあるようです。さらには、
■子育てや教育の問題点
▽家庭でのしつけや教育が不十分であること 59.9% → 46.7%
▽地域社会で子供が安全に生活できなくなっていること 58.3% → 43.3%
▽教師の教育する力が不十分であること 44.2% → 33.2%
▽世の中全般の風俗が乱れていること 44.8% → 25.0%
▲テレビやインターネットなどのメディアなどから、子どもたちが悪い影響を受けること 50.0% → 55.8%
▲親の収入や職業などによって、受けられる教育の機会や質に差があること 37.3% → 47.7%
となっており、教育力や地域力はよくなりつつあるという傾向を見ることができます。逆に、メディアによる悪影響を懸念する傾向は、社会的に大きなテーマになってきたようです。さらに、教育の機会均等に差があるという懸念は、「経済的に豊かになる」が増えていることからも、景気の回復や収入増やその安定を望む世の中の声が見て取れます。
震災や数々の災害から、人とのつながりを重視する傾向が見て取れます。そんな中、メディアにどっぷりつかっていては、そんなつながりも希薄になるというものです。大きな問題ではありますが、学校教育が、それらが解決に向かう一助になれば、と思います。
■平成25年度 小学生・中学生の意識に関する調査(平成26年7月 内閣府)
http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/thinking/h25/junior/pdf_index.html