2014.10.30 役割演技・動作化
- 公開日
- 2014/10/30
- 更新日
- 2014/10/30
校長室から
低学年の国語や道徳の授業では、「役割演技」や「動作化」というものを取り入れながら、授業を進めていきます。
これは、登場人物の動きや気持ちにより寄り添うために行ったり、語句の意味を確認したりするときに行うものです。
しかし、「役割演技」と「動作化」は少し異なります。
「役割演技」は、それぞれの登場人物に成り代わって、書かれている場面や会話を演技します。それがその児童の読み取りになるので、自分なりの演技で構いません。その演技をもとに、演技をした児童や演技を見ていた児童から、共感したことや異なることなど多様な考えを引き出すことにより、意味が生まれます。よって、演技をする児童の動きのどこに着目させるかは、大きなポイントになります。役割を交代して互いに相手の心情を理解するためにも有効な手立てとなります。そうすることで、挿絵などからでは分からない、一歩掘り下げた部分に迫ることができます。
一方「動作化」は、語彙力が多くなかったり、イメージが少なかったりする児童に、「どういう動きだろうか」と確認することで、その言葉のイメージをもちます。例えて言うなら「擦り寄る」は、「近づく」とどう違うのか、「後ずさる」は、「離れる」とどう違うのか、といった具合です。それらの表現を実際に動作にすることで、微妙な違いが分かってきます。そして、「なぜ、その動作なのか」を読み取っていくと、イメージが広がっていきます。
特に、「動作化」は、家庭でも実践できます。絵本を読んで「○○ってなあに」と聞かれたら、お母さん・お父さんが「それはね、こういうことだよ」と動作化し、「やってごらん」とすれば、すぐにイメージができあがります。
たくさんの言葉に触れ、その意味を知り、ストーリーに寄り添うことができれば、豊かな表現力が身につきます。そういう意味でも、読書(絵本でOK)は、幼い頃から、たくさんしておくといいですね。