学校日記

2014.11.28 見る、観る、診る、看る、視る・・・

公開日
2014/11/28
更新日
2014/11/28

校長室から

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11月27日付中日新聞夕刊の「紙つぶて」に「『みる』ことの大切さ」と題し、愛知教育大学長の後藤ひとみ先生が執筆している文章が、目に留まりました。

「人をみる(見る、観る、診る、看る、視る)ことの大切さ」について、市民講座で講話をされたとのことで、まず、それぞれの漢字のもつ意味を以下のように解説されていました。

・見る…「目+ひとあし」の漢字が表すように、最も一般的な「みる」。
・観る…観察や観劇などと使うように、全体を合わせて見渡す、状態をみる、念を入れてみるという意味がある。
・診る…診察や診断などと使うように、みて判断し、調べて評価するという意味がある。
・看る…「目の上に手をかざしてみる姿」の漢字から、気を配って世話をする、手と目でみるというときに使う
・視る…「示(まっすぐさす)+見」の漢字で、視線をまっすぐむけてよくみる、じっとみるという意味があり、直視や注視などに使われる。

そして、「家族や友人、学校に通う子どもたちの状況を理解するには、ただ『見る』のではなく、心身の状態を意識して『観る』、その状態の根拠となる情報を『診る』、言葉かけだけではなく、手で優しくふれながら『看る』、相手への気遣いをもって『看る』ことが大切である。『みる』を意識した深いかかわりを期待したい。」(「紙つぶて」より引用)と結んでありましたる

後藤先生は、公立小学校の養護教諭の経験ののち、大学教授を経て、現職に至っていますが、その豊富な経験と知識から書かれた文章は、毎週(木曜日)学ばされます。
一度、ご本人の講演を拝聴したことがありましたが、大変分かりやすい話しぶりで、おそらく、今回の講話を直接聞いたら、もっと深いお話が聞けたことでしょう。

ちなみに「みる」という漢字は、約20ほどあるようで、そのニュアンスの違いに、漢字の奥深さを感じるばかりです。

教師としてはもちろん、親として、大人として、心がけたい、今回の「みる」にまつわるお話でした。