2015.1.21 人口減に学校は・・・
- 公開日
- 2015/01/21
- 更新日
- 2015/01/21
校長室から
先日、「小中学校の統廃合」に関するニュースが報じられました。
国の「少子化」や、地方の「過疎化」が進む中、小中学校の存続について議論をしなければならない自治体が増えてきているのです。
文科省は自治体の判断に委ねるとしながらも、小学校であれば「6学級以下」の学校については、「統合の適否を速やかに検討する必要がある」といったものです。
江南市に隣接する自治体を見ると、犬山市立今井小の児童数は31名、同じく栗栖小は18名と、どちらも全校4学級で、複式学級(複数の学年の児童生徒が一つの学級になる)のある学校です。また、犬山市立池野小、岩倉市立岩倉東小では、各学年1学級の計6学級の学校となっています。6年前には、互いに小さくなってきた大口中学校と大口北部中学校が統合したということもありました。これらのことから、意外と、山間部や離島など、遠く離れた地域の問題でもないことが分かります。
江南市は、そこまで小規模の学校はありませんが、それでもここ10年間の小学校の児童数の推移は、平成20年度をピークに、グラフのように確実に減少傾向にあります。
教育情報誌「教職研修」(1月号)でも「子どもに『人口減社会』を生き抜く力を!」というタイトルで、「どういう子どもたちを育てるか」「学校はどうあるべきか」といった内容の特集が組まれています。「人口減」は、大きな社会的な問題になりつつあるのです。
小規模校や複式学級には、メリットもいくつかあります。「目が行き届き、喧嘩やいじめが生じにくい」「濃密で良好な人間関係が育まれる」「年長者が年少者に勉強を教える」「一方の学年を指導しているとき他の学年は自分で学習を進めるため、自主的学習習慣が身に付く」などです。
また、インターネットを活用し、学校間による遠隔授業なども実施するよう整備が進むなど、最先端のICT機器の整備が整えられる学校もあるようです。
しかし、逆に、コストの部分や、多くの児童生徒と接しながら学ぶ機会が少ないのは課題になるところです。
いずれにしても、地域と密接な関わりのあるのが小中学校であり、慎重に議論を進める必要があるようです。幸い、本校は、大きすぎず、小さすぎず、様々な教育活動が実施しやすい規模で、ありがたい限りです。今後もこのままの児童数で推移するといいのですが・・・。