2015.2.26 ピケティが話題になっていますが…
- 公開日
- 2015/02/26
- 更新日
- 2015/02/26
校長室から
先日、来日したこともあり、今、書店に行くと、フランスの経済学者「ピケティ」に関する書物が平積みとなり、実際に売り上げ上位を関連書籍が占めています。このピケティによると、今後、ますます資産の格差が広がるとのこと。そうならないような社会を期待をしたいのですが…。
ところが、資産格差は広がりを見せているようですが、秋頃に発表のあった「国際成人力調査(PIACC)」によると、日本人は、読解力、数的思考力において、世界の中で最も力があり、なおかつ格差のない国であることが分かっています(参考:調査結果の要約)。
これらの結果には、両親の学歴の程度による得点差や、職業間による得点差においても、日本は、非常に小さくなっていることが説かれています。
出題された問題は、生活に密着した問題が多く、様々なテキストや非テキストも読み解きながら解答していくものです。基礎学力が身に付いており、一定の経験値がないと解きにくいものもあります(参考:調査問題例)。
少し前に話題になった、世界的に学力が高いと言われたフィンランドと比べても、格差は明らかに少なく、低位層の比率も少ないことが分かります。
こういうことを聞くと、日本の公教育のレベルの高さが理解できるのではないでしょうか。どの地域でも、どの学級でも一定以上の学力習得が保証された授業が展開されなければ、このような結果は得られません。
学力も経済力も格差が広がる国や地域がある中、日本は「生きる力」の基盤となる基礎的な学力を、高い基準で多くの国民が維持しているのです。
よって、日本で学習する子ども達は、もっと自信をもって学習し、保護者もそのがんばりを認めてもいいかと思います。
古北っ子も、がんばっている子がたくさんおり、高い力を維持しています。きっと素直な性格の子が多いからだと思います。これからも、学びに対して貪欲であってほしいと思います。
そして、あとは、この国の経済格差が小さくなることを願いたいところです・・・。