2015.7.10 AをさせたいならBと言え
- 公開日
- 2015/07/10
- 更新日
- 2015/07/10
校長室から
見出しの「AをさせたいならBと言え」とは、岩下修先生(立命館小学校・名進研小学校講師)の著書ですが、この手法を上手に活用することで、子ども達の動きが随分と変わってきます。
つまり「『A』させたいときに、より伝わるよう、どんな『B』という指示を出すか」で、子ども達の動きや理解度、吸収力が変わってくるというものです。
写真は、水泳の授業です。クロールの泳ぎ方の指導をしています。「手は小指から水面を出し、親指から水面に入れます」「目はおへそを見ます」など、具体的な指示が並びます。
これこそ、「AをさせたいならBと言え」です。
先の言葉を使わず「手のひらを立てるように水面から出し、水面に入れます」「顔は下を向きます」という指示と比べ、「小指から…」「おへそ…」と言った方が、イメージしやすいのは明白です。
「先生の方を向きましょう」→「おへそをこちらに向けましょう」
「大きな口をあけて歌いましょう」→「熱いジャガイモをほおばるように口をあけて…」
「速く書きなさい」→「鉛筆から煙が出るくらい速く書きなさい」
「ゴミをたくさん拾いましょう」→「ゴミを10個拾いましょう」
「静かに歩きましょう」→「忍者のように音を立てずに歩きましょう」
「腰を落としましょう」→「膝を曲げましょう」→「足首を曲げましょう」
「膝を柔らかくして着地しましょう」→「音を立てないように着地しましょう」
…などなど、様々な場面で、様々な「AをさせたいならBと言え」があります。
この手法をたくさん持っている先生の話は、子ども達の表情は柔らかく、安心して先生の聴くことができます。
よって、どうしたら「A」ができるかを考え、明確な「B」の指示が出せたときは、うれしいものです。
様々な場面で使えるこの手法。家庭の子育てにも、応用できるかもしれませんね。