学校日記

2015.10.12 教師力アップセミナー

公開日
2015/10/12
更新日
2015/10/12

校長室から

今日は、大口中学校を会場に開催されている「教師力アップセミナー」に参加。
このセミナーは、年に7回ほど、全国から著名な現役教師や元教師に講師として来ていただいて行われるセミナーですが、個人的には、5月の行われた、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」にも取り上げられたことがある、菊池省三先生以来の参加。
本日の講師は、このセミナーのレギュラー講師(毎年必ず務めていただている)の、植草学園大学名誉教授・野口芳宏先生です。
人気講師のセミナーとあり、会場は満席でした。

野口先生といえば、国語を専門とされている、小学校の教師・校長を務められた先生です。講義は、常にユーモアやウィットにあふれ、笑いが絶えません。しかし、時には歯に衣着せぬような、数々の分かりやすい端的なフレーズは、「野口節」とも言われ、その言葉を漏らすまいと、「炸裂」した瞬間、多くの参加者のペンが走ります。

今日は、午前の2時間で、6年生の国語の教材である宮沢賢治の「やまなし」を用いた模擬授業を行い、午後の2時間で、会員の道徳の模擬授業で学び合い、野口先生による道徳の今後の方向性について語ってもらう構成でした。

特に、午前の国語の模擬授業は、過去、何回か野口先生のセミナーには参加していますが、今日も脳に汗をかきながらの参加です(笑)。
宮沢賢治の独特の世界観が広がる物語である「やまなし」。教師を悩ませる物語でありながら、なぜ40年間も教科書に掲載され続けるのか。模擬授業では、「文学は内容美と形成美によって成り立つ」というもと、物語を分かりやすく読み解いていきます。
野口先生が必ず実践する、会員に対して「〇か×か」「理由を書きなさい」という、考えをはっきりさせた上で互いの意見を聞きながらの進行は、日頃の授業で使えるテクニックです。「間違った読みを否定する」「鍛える」などの言葉にまとめられた、徹底した追究は、「その判断は妥当か、その根拠が大切」と常に深く思考させることを求めます。

2時間の模擬授業の最後には、「こんな話だから、これからも掲載され続けるだろう」という締めくくりに一同納得です。

本校からも参加職員がいた今日のセミナー。
古北っ子を「鍛える」ために、一つでも多くのことを取り入れていってくれることでしょう。