2015.10.28 小さなことの積み重ね
- 公開日
- 2015/10/28
- 更新日
- 2015/10/28
校長室から
10月25日付けの「西日本新聞」のコラム「春秋」に、興味深い記述があったので、引用させていただきます。
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書店に行くと、所狭しと並んでいる。「○○したいなら□□せよ」と人を導く指南書。中でも健康に関するものは売れ筋のようだ。次から次に新刊が登場し、どれを読むべきか迷うほど▼病気にならないための運動・食事法、病気になったときの医者・病院の見分け方、医学に頼らない自然・民間療法…。「これを読めば目からうろこ」「早くも△△万部突破」などと誇張気味の宣伝帯も目につく▼それぞれに役立つことが書かれていよう。が、一朝一夕で体の機能を改善し、長寿を確実にすることはそもそも不可能。なのに人は惑わされる。通販でも「健康」「長寿」の効能をうたう食品類が席巻している▼来月で99歳になる現役医師の高橋幸枝さんの近著「小さなことの積み重ね」(マガジンハウス)に教えられる。副題には“元気に長生き”の秘訣(ひけつ)—とあるが、医学知識の伝授や、自慢、説教めいた話は全くなし▼毎日の新聞閲読、階段の上り下り、おいしいと感じる物を口にする自然な食事、何事にもくじけない気持ち…など、つづられた内容は素朴で平凡な暮らしの効用。そして情報に振り回されないことが肝要と諭す▼紅葉が始まった。秋の深まりは人の成熟、円熟の軌跡と重なる。わが身に照らせば恥じ入るばかり。拙速は禁物。夢を実現する秘訣は何か。「小さなことの積み重ね」と、あのイチロー選手も語っている。それが唯一の道である、と。
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中段にある、高橋幸枝さんの近著『小さなことの積み重ね』」を読んではいないため、間違った解釈をするといけませんが、文中の続きにある「素朴で平凡な暮らしの効用」は、特別なことをしなくても、日常にある、小さく、当たり前のことを続けることが秘訣であるように、思いました。
本校が掲げる「ABC(A:当たり前のことを B:バカにしないで C:ちゃんとやる)」は、やはり大切なことであると、改めて思いました。
その意識付けを図るのに、昨年度にはなりますが、やはりコラムのように、イチロー選手の「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道」という言葉を朝礼で紹介したことがありました。
大成している人が、特別なことではなく「小さなこと」を大切にしているという事実。
「小さなこと」「当たり前のこと」を、本校は、これからも大切にしていきたいと思います。