2015.12.10 羽生結弦選手から学ぶ
- 公開日
- 2015/12/10
- 更新日
- 2015/12/10
校長室から
「本当に血のにじむようなつらい練習をしてきました」
「点数以上に、自分の演技を成し遂げられたことに意味を感じます」
これらは、先日のフィギュアスケート「NHK杯」で、歴代最高得点をたたき出した後のコメントです。非常に難易度の高いプログラム構成にしてきたことから、その圧巻の強さに、世界中が驚いたものです。
その「NHK杯」では、SP(ショートプログラム)で12人中10人が4回転を決め、さらにフリーでは羽生選手と2位のボーヤン・ジン選手が合計3回の4回転ジャンプを決めています。
これが、どれぐらいプログラムの進化を遂げていることかというと、5年前のバンクーバーオリンピックで金メダリストとなった、エヴァン・ライサチェック選手は、4回転を跳んでいないのです。跳べなかったわけではなく、跳ばなくてもその他のスケーティングの技術レベルを高め、プログラムを構成すればある程度の点数は獲れたと言います。
しかし、2004年に現在の採点システムが施行され、そのシステムの中で技術を高めてきた現在の選手であれば、4回転を織り交ぜ、より難易度の高いプログラムにするのは自然の流れです。
ついこの間まで、日本のフィギュアスケート界を牽引してきた高橋大輔選手が「すごい時代になった」と言うのですから、本当にすごい時代になったのでしょう。
「自分のスケートをもっと高みにもっていきたい」
「それ(322点の歴代最高得点)に打ち勝つ、それをコントロールする精神力をつけなければいけないなと今は考えています」
「他の選手は関係なく、自分の記録、演技を超えられるように頑張りたい」
と言い切る羽生選手。歴史に名を刻むような結果を残しても、さらに高みを目指すところが、なんともカッコイイところです。そんな羽生選手のスケートに取り組む姿勢からは、多くのことを学ぶことができそうです。
明日未明のグランプリファイナルの演技が注目されます。楽しみです。
(※写真は、「Number Web」から引用しました)