学校日記

2016.2.24 「100人の中で一人」を重ねると

公開日
2016/02/24
更新日
2016/02/24

校長室から

現在、給食の時間は、6年生との会食をしています。
ある回のとき、「校長先生は、小学校の頃、何になりたかったですか」と聞かれました。
「実は、医者か、建築デザイナーか、先生でした。その後、勉強していく中で、先生に決めました」と。
すかさず、「じゃあ、今、みんなは何かなりたい職業がある?」と質問返しをしました。
すると「保育士」「看護師」「美容師」「まだ決まっていません」…と、様々な答えが返ってきます。それらの回答に対し、「目標があれば、がんばれるし、あってもなくても色々な経験をすると、きっと新しく見つかったり、変わったりしていくだろうから、心配しなくていいよ」と伝えました。

さて、その中で、「USJで掃除をする人」という答えがありました。
「ディズニーランド」で言えば「カストーディアル」でしょうか。会話の中では、「ディズニーランドだと、雨上がりの水たまりの水を使って、キャラクターの絵を描いてくれるカストーディアルがいるね」「パフォーマンスをしてくれる、人だかりになるカストーディアルもいるね」「きれいにして、楽しませる…。とてもやりがいあのある仕事だと思うよ」と続けました。「USJなら何を描く?」の質問に「スパイダーマンかな」と答えてくれました。

その会話の中で伝えられるとよかったのですが、「100万人の一人の存在になる」という理論があります。これは、民間出身の校長先生(東京都杉並区立和田中学校)を経験されたことで有名な藤原和博氏の著書で知った理論です。

まず、ある分野で「100人の中で一人」になることを目指します。これは、多くの人にチャンスがあります。次に、それに付随する分野でも、「100人の中で一人」になることを目指します。そうすると、この段階で「1万人の中で一人」という個性ができあがります。ここまでなら、なんとかなれそうな気がしないでもありません。藤原氏は、さらにそこから「100人の中で一人」を目指せば、「100万人に一人」となり、「オリンピックのメダリストレベルの希少な人になれる」と言っています。

どうでしょう。先に述べたカストーディアルは、きっと、掃除ができて楽しませられる「1万人の中で一人」以上のパフォーマンスをもった人だと思うのです。どんな職業でも、極めれば、とてもすごい人になれると思いますし、極めることは、力を伸ばすことになり、とてもやりがいのあることだと思うのです。

働くことは、まだ少し先の話かもしれませんが、そんなことを思うと、夢も広がるかもしれませんね。