2016.7.19 浮いて待て
- 公開日
- 2016/07/19
- 更新日
- 2016/07/19
校長室から
15日(金)の午後に、6年生が「着衣泳」についての講習を受けました。どの児童も真剣に受講する姿勢が印象的でした(参照:6年 合い言葉は…)
そんな中、18日(月)に、タイムリーな記事として、宮城県の地方紙である河北新報のコラム「河北春秋」に以下のような文が掲載されていたので、引用させていただきます。
きょうは「海の日」。夏の行楽シーズン本番である。水辺が恋しい一方、水の事故が多い季節でもある。悲報を聞くたびに、東松島市野蒜(のびる)小で東日本大震災の大津波に襲われた小学6年の女子児童の行動を思い出す▼濁流が背丈を超えた体育館で、児童は授業で習った「背浮き」を実践した。体の力を抜いてあおむけに浮き、水面から口と鼻を出して息継ぎした。母親に名前を呼ばれたが、「肺の空気が抜けたら沈むと教わった。返事は1回にした」と言う▼児童は6年間、水難学会の指導員に「手足の力を抜く」「顎を上げる」「肺に空気をためる」など、こつを学んだ。学会は長年、背浮きや浮具で救助の時間を稼ぎ、命を守る技術を児童らに伝授している。合言葉は「浮いて待て」▼震災ではカバン、マットなどを浮具の代わりに使い、九死に一生を得た人がいた。もし溺れている人を見つけたら、浮具になるようなペットボトルなどを投げて119番や118番(海上保安庁)に連絡することも救助には欠かせない▼学会は「uitemate」と、ローマ字表記で背浮きの海外普及に取り組む。水の事故から身を守るすべを、一言で表す外国語はないという。目指すは「MOTTAINAI(もったいない)」のように、世界に通ずる合言葉だ。
万が一に備えて6年間学び続けた結果、小学生の児童が、あの大震災から自分の命を救ったというのです。その効果は、とても大きなものがあります。
昨日までの3連休中に、全国では、悲しい水の事故が何件かあったようです。まず、危険な箇所に近寄らないということが大前提ですが、6年生の皆さんは、万が一の際にも、合い言葉の「浮いて待て」で、自分の命を守ることができますね。
「自分の命は自分で守る」。災害発生時や事故発生時には、冷静に心がけたいものです。
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■河北春秋|7月18日|河北新報オンラインニュース