2016.9.2 悲しい出来事を繰り返さないために
- 公開日
- 2016/09/02
- 更新日
- 2016/09/02
校長室から
「台風がなかなか発生しない」といわれていた今年度。ふたを開けてみれば、あっという間に発生数も二桁となり、上陸数も平年を上回りました。
そして、「複雑な動きをする」台風10号が、北日本で大きな被害をもたらせました。亡くなった方のご冥福をお祈りするところです。
そんな中、8/30付の産経新聞のコラム「産経抄」に以下のようなコラムが掲載されていたので、引用させていただきます。
凍えそうだった。もう、死ぬのかな。当時9歳だった岡田夏音(なつね)さんは、覚悟したそうだ。北海道湧別(ゆうべつ)町で平成25年3月、父の幹男さんが運転する軽トラックは吹き荒れる暴風雪のために立ち往生した。2人は歩いて自宅近くの倉庫にたどりついたものの、中に入れない。▼その時、聞き覚えのあるメロディーが、耳に入ってきた。「なっちゃんはね…」。童謡「サッちゃん」の替え歌である。幹男さんは2回歌ってから、「夏音起きろ」とつぶやく。そのまま、抱きかかえるように倒れ込んできた。幹男さんは愛娘(まなむすめ)を10時間以上温めて守り抜き、自らは力尽きた。▼イタリア中部で発生した地震では、300人近い死者が出ている。9歳のジュリア・リナルドさんと4歳の妹のジョルジャちゃんは、崩壊した家のがれきの下敷きになった。約16時間後、救助隊員が姉妹を発見したとき、ジュリアさんは、妹をかばうように抱きしめたまま息絶えていた。ジョルジャちゃんは姉の作った空間のおかげで呼吸が続けられ、助かったらしい。ジュリアさんは、どんな言葉で妹を励ましたのだろうか。(後略)
上記の二つの事案は、ご存じの方が多いと思いますが、どちらも悲しい出来事です。多くの方が亡くなった岩手県岩泉町でも、同様なことがあったかもしれません。胸が痛くなるばかりです。そして、そんな状況を作る、地球の気候の厳しさ、大自然の厳しさを感じるところです。
生きている私たちは、同様な悲しい出来事を起こさないためにも、これらを教訓にさせていただいたり、備えをしっかりしたりする必要があります。
来週には、学校で、地震を想定した避難訓練があります。「東南海沖地震が発生する」と言われつつ、幸いにもまだ発生していません。しかし、裏を返せば、年々、発生確率が高くなっていると言うことになります。悲しい出来事を防ぐためにも、訓練にはしっかり取り組みたいものです。同様な悲しい出来事を繰り返さないためにも。
(※引用元はこちら↓「後略」の内容は、人災で発生した海外の地震の被害を指摘し、人の心の両面を説く文が記されています)
■【産経抄】天変地異が暴く人間の業 8月30日