2016.9.3 教師力アップセミナー
- 公開日
- 2016/09/03
- 更新日
- 2016/09/03
校長室から
今日の午前中は、大口中学校を会場に開催されている「教師力アップセミナー」に参加。年7回行われるセミナーで、今日は今年度の第3回目です。
今日の講師は、岡山大学大学院教育学研究科教授の佐藤暁先生。「学校教育学」が専門の先生ですが、その研究は多岐に渡り、障がいをもつ児童生徒へのアプローチなど、様々な授業改革のあり方を提案されている先生です。
今日は、「実践の『考え方』を学ぶ」と題した講演で、佐藤先生の著書の一部を使って、哲学的なアプローチで、私たちの日頃の指導のあり方について説いていただきました。抽象的な演題に、「?」と思っていると、「どんな内容か、分からないから学べるのです。分かっていたら面白くないでしょ」と言われる佐藤先生の理論は、早速、哲学的な切り出しです。
大まかな柱は、哲学者の永井均氏が、メーテルリンクの「青い鳥」のとらえ方として、哲学的な三つの視点を論考しているということで、その視点についての解説でした。
「解釈学」「系譜学」「考古学」という視点で、「青い鳥」のとらえ方が変わるとのことでしたが、考えたこともない視点でした。
細かな解説や例えは割愛しますが、これらの視点は、日常の様々な場面でもごく自然に用いられているということが分かりました。
個人的に感じたことは、「人は、自分の都合のよいように物事をとらえたり、解釈したりしてしまいがちである」ということ。先入観やバイアスをかけたものの見方や、自分が納得するための決めつけなど、ややもすると、見方や決めつけを被った側は、迷惑に思うことがあるかもしれません。ある意味、それは危険なことでもあります。
私たちの日常の指導で、そういった状況に陥らないようにすることの大切さを学ぶことができました。
次回の「教師力アップセミナー」は、10月10日(祝)に行われます。講師は、我々教育界では、「知らない人はいない」と言っても過言ではない、野口芳宏先生です。この先生の講義は、いつも会場が超満員になります。どんな学びが得られるか、また楽しみです。