2016.9.15 25年ぶりの優勝のキモは
- 公開日
- 2016/09/15
- 更新日
- 2016/09/15
校長室から
「炎のストッパー」こと、悪性脳腫瘍により亡くなった、広島カープの故津田恒美投手がわず9球で降板し、最後のマウンドとなったのは1991年4月14日。その年のカープは、「津田のために優勝を」とチームが一丸となり、夏まで独走していたドラゴンズを抜き去り、10月、旧広島市民球場で「佐々岡真司−大野豊投手」の完封リレーで優勝を決めました。
プロ野球ファンなら、この年のカープの投手部門の成績がすごかったのは記憶に残っているところでしょう。「最多勝利・最優秀防御率・沢村賞」を佐々岡真司選手が、「最高勝率」を北別府学選手が、「最多奪三振」を川口和久選手が、そして「最優秀救援投手」を大野豊選手が獲得しています。最強の投手陣でした。カープの黄金期を支えた名選手がズラリと並び、「そうだった」と懐かしむ人も多いのではないでしょうか。
今年のカープの優勝は、その年以来の25年ぶりのものです。その長さは、球団創設から初優勝をつかむまでにかかった26年と同じぐらいの長さです。そんな優勝ですから、ファンの喜びもひとしおでしょう。
優勝の翌日(9/11)の全国各紙のコラムには、優勝したカープを扱うものが多くありましたが、カープの地元紙「中國新聞」のコラム「天風録」には、以下のような一節があったので、引用させていただきます。
(前略)▲昨季までとは見違えるぼどのチームに変わった。優勝へのマジックは足踏みせず、鬼神も恐れをなすほどの快進撃ぶりだった。神懸かりとはこのことか。一体全体、何が起きたのだろう▲水を得た若ゴイの勢いに目を見張る。サヨナラ弾の連発で代名詞「神ってる」を授かった鈴木誠也選手は、有頂天になるどころか練習の虫そのもの。脈打つ力カープ野球の伝統に目を細めたファンも多いはずだ▲見習うべき「鑑 (かがみ)」がそばにいたせいもあろう。黒田博樹投手と新并貴浩選手である。ロを開けば「チームのため」「ファンのため」と、投打の大黒柱は一球、一打席をおろそかにしない(後略)
文中の「練習の虫」「チームのため」「ファンのため」という言葉が、優勝のキモのように思いました。聞き古された言葉ではありますが、やはり大切なことはここだな、と思いました。
当然、どの球団・選手も、同じ思いであったに違いないと思いますが、わずかな思いの差が、結果として表れたように思います。
これらの言葉は、古北っ子の今後の生き方の参考になるような「キーワード」のように思います。ぜひ、仲間や家族などを思える古北っ子になってほしいものです。
■野球の神様|中國新聞アルファ(コラム「天風録」2016.9.11)
(※画像は、以下からお借りしました↓)
http://machinaka-plaza.com/student/blog/201405/post-21.html