学校日記

2017.3.7 子ども達をとりまく交通事故の現状

公開日
2017/03/07
更新日
2017/03/07

校長室から

昨日の下校より、通学班の体制が変わりました。
これは、6年生が卒業する前に、5年生以下の新班長・新副班長に仕事を引き継ぐことで、実際に新体制で登下校しながら、6年生の旧班長・旧副班長が新班長・新副班長をフォローし、4月からスムーズに移行することを目指したものです。

昨日の一斉下校の様子や、今朝の通学班の様子を見ていると、すでに、自覚をもって行動している新班長・新副班長が多く、しっかりできている印象をもちました。

今朝も、押しボタン信号の様子を見ていると、横断歩道を渡りきったところで、旧班長が新班長に向かって「お礼!お礼!」と、止まってくれた車にお礼をうながす場面がありましたが、まさにこういうことは、この移行期だからこそ引き継げ、実践できることだと思います。

さて、「日本スポーツ振興センター」が作成している文書「通学中の事故の現状と事故防止の留意点調査研究報告書」によると、興味深いデータを読み取ることができます。大阪市立大学大学院工学研究科准教授吉田長裕氏の「〜事故統計からみた小学生から高校生までの交通事故発生状況について〜」によると、平成25年に発生した小学生の交通事故のうち、学校の登下校中で発生したものは、「1〜3年生」は「12.7%」を占め、「4〜6年生」は「6.8%」に、さらに、「中学生」は「27.9%」になるというのです。これらのデータからは、いくつかのことが見えてきています。



・集団登下校をする小学生は、中学生より登下校中の事故は少ない。
・地域や保護者が、小学生の登下校を見守っている成果は大きい。
・逆に小学生は、学校の管理外の事故が増えていることになる。登下校中に守れていることが学校を離れると意識されていない。


班長・副班長の指示や、地域の方に見守っていただいていることで、事故に遭わずに済んでいる現状があるのです。しかし、低学年のみの下校は、やはり事故に遭う率は高くなってしまっています。

低学年のみなさん、班長さんを初めとした高学年のお兄さん、お姉さんの言うことをよく聴き、低学年のみの下校の時は、そのことをきちんと守り、KSVのみなさんの言うこともよくきいてくださいね。これからも、「事故0」の古知野北小学校を続けていきましょう。

(※参考文献はこちら↓)
通学中の事故の現状と事故防止の留意点調査研究報告書(日本スポーツ振興センター)