学校日記

2017.5.24 褒められ経験

公開日
2017/05/24
更新日
2017/05/24

校長室から

5月22日付発行の「日本教育新聞」内の「数字が語る日本の教育」コーナーに、「褒められ経験」と題した、「褒められ経験と自尊心の変化」について説いたものがありました。(※図は、上記付の日本教育新聞より引用)

この調査は、「青少年の体験活動等に関する実態調査(平成26年度調査)」によるもので、本HPでも、「2016.5.17 自己肯定感や道徳心は…」で関連記事を過去に掲載しているところですが、今回は「叱るより褒めよ」の効果について、説いたものです。

グラフは、「褒められ経験」の変化と、「自尊心」の変化ですが、発達段階を追うごとに、どちらも確実に減少していることが分かります。日本の子ども達が、褒められることが減り、自尊心を失いつつある状況を表しているものです。

このグラフからは、読み取ることができませんが、「褒められる子どもほどへこたれない」のだそうで、「へこたれない」ことの強さの基盤は「自尊心」なのだそうです。

小言や叱られることが増え、このバランスが保たれないようになると、たまに褒められても戸惑うのだそうです。言われてみれば、そんな児童・生徒に何人も出会ってきました。褒めても、素直に喜ばない(喜べない)のです。「自尊心がなくなりつつある」児童・生徒だったのです。
この自尊心が打ち砕かれると、自信をもって社会に参入することができず、社会不適応に陥りやすいというのです。

小学校低学年までの幼いうちは、体験すること経験することは、初めてなことが多く、褒められる機会も多くあります。しかし、やがて、体験するには難しいことだったり、他との比較によって、「できない」ことが見えてきたりすると、褒められる機会が減ってしまいます。

そんなときこそ、個人内評価で、「これまでよりできること」があれば褒めることが大切だと思います。叱る場面はもちろん必要ですが、「褒める>叱る」の図式が必要だと思います。
…と偉そうなことを言っていますが、私も、一人の親として、「心がけねば」と猛省するところです。