学校日記

2017.5.26 机・椅子の脚のテニスボール

公開日
2017/05/26
更新日
2017/05/26

校長室から

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先日(5/18)の、「幼・保・小との懇談会」で、「教室のテニスボール、いいですね」と言われました。初めてみえるお客さんが気づくと、随分と驚かれます。

本校の教室の机と椅子の脚には「硬式テニスボール」がはまっています。机や椅子を移動しても、あの「ガガガガ」「ゴゴゴゴ」といった音がせず、「スーッ」と移動します。これは静かで、ありがたいものです。

よって、上記の言葉は、「静かだから、児童が落ち着いて学習に集中できますね」という意味合いのものです。

今でこそ、当たり前の環境になっていますが、その経緯をご存じない方も増えてきたと思うので、ここに紹介させていただきます。

元々は15年近く前にさかのぼりますが、本校に耳の不自由な児童が通っていたときがありました。机を引きずったり、椅子を引きずったりすると、大きなノイズとなり、必要な音を聴き取ることができなかったのです。そこで、余分な音がしないようにと、地域の方のご厚意により、使えなくなったテニスボールをいただき、机・椅子の脚にテニスボールを取り付けたのが始まりです。

静かな教室は落ち着いた雰囲気を生み、やがて、その児童が使用する教室のみならず、校内の全ての机・椅子に取り付けることができました。おかげで、校内は随分と静かになり、学校生活が送りやすくなった、ということを伝え聞いています。

児童は卒業しましたが、その後も今なお、定期的にテニスボールを届けて下さるので、年度初めに、傷んだボールを取り替えるなどし、維持することができています。落ち着いた学校が維持できているのも、そのおかげであることも大きな理由の一つでしょう。

これも、今後、本校が推し進めようとしているコミュニティ・スクールの活動の一つに当たるように思います。ありがたいことです。

地域に支えられているありがたみを、健やかな子どもの成長に変えられるよう、今後の教育活動に尽力していきたいと思います。