2017.5.27 変わりゆく授業内容
- 公開日
- 2017/05/27
- 更新日
- 2017/05/27
校長室から
昨日(26日)、文部科学省は、2020年度以降に全面実施となる小中学校の新学習指導要領の移行措置案を発表しました。
「移行装置」というのは、新旧の学習指導要領にかかる対象児童・生徒の学習内容に漏れが生じないようにするために、完全実施の数年前から、現在の指導内容に追加あるいは省略などしながら、次期学習指導要領に沿った学習内容にしていくものです。
特に、この「移行措置」の期間に大きく変わるのは、英語・外国語授業。
写真(2017.5.27付中日新聞9頁より引用)のように、来年度(2018年度)、再来年度(2019年度)は、今年度(2017年度)よりも、小学3年生以上の年間の標準時間数(年間授業時間数)を「15時間ずつ」増やした内容にするのです。
しかし、小学校の次期学習指導要領の完全実施である2020年度に、小学校3〜6年生の標準時間数が35時間ずつ増えるものの、来年度(2018年度)からの移行期間内は、全体の時間数は変わりません。そこで、どのようにして、「15時間を生み出すのか」ということになったのですが、昨日の文科省の発表によると、その15時間を、「『総合的な学習の時間』の一部の時間を置き換える特例を設ける」としたのです。予想通りではありましたが、平成12年から肝いりで授業時数に加わった「総合」も、軽く扱われている感がしないでもないですが…。
また、今回の移行措置では、国語、社会、算数、理科でも、学習内容の一部が移行期に伴い、先行学習するものがあります。しかし、これらの教科は、時間数内で補っていくものになります。
今回の改訂は、小中高で実施されるものです。そして、大学入試(大学入学共通テスト(仮称))も2020年度入試(2021年1月実施)から変わっていく方向で準備が進められています。
今の保護者の方々が経験してきた内容と、随分と変わってくる次期学習指導要領。変わりゆく学習内容がどのようになるのか、私たち教師だけでなく、保護者の皆様にも注目いただきたいと思います。
(※文部科学省が発表した関連内容はこちら↓)
■次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ(素案)のポイント参考資料(PDFファイル・文部科学省)
■今後の学習指導要領改訂に関するスケジュール(PDFファイル・文部科学省)
■幼稚園教育要領、小・中学校学習指導要領等の改訂のポイント(PDFファイル・文部科学省)