学校日記

2017.9.12 努力に即効性はない

公開日
2017/09/12
更新日
2017/09/12

校長室から

本校には、一宮市にある(株)プロスタッフ様から、毎月、PHP誌が届きます。

PHPとは「Peace and Happiness through Prosperity」(繁栄によって平和と幸福を)の頭文字をとったもので、パナソニック株式会社の創業者である松下幸之助によって創設された研究所が出版している月刊誌です。

今月(10月号)の特集は「いい言葉で、人生は好転する!」というもの。
なかでも、元プロ野球選手・監督である野村克也さんのインタビュー特集に印象的な部分があったので、ここに引用させていただきます。



 監督時代、口を酸っぱくして言っていたのが、「入団をゴールだと勘違いするな」「努力に即効性はない」という二つのことです。
 一流選手に憧れて、幼いころから野球一筋、それが評価されてプロ野球の世界に入る。達成感があるのでしょうね。
 でも、プロに入団することは、一流選手として活躍するためのスタートラインなのです。プロになったら、より一層努力をしないといけない。
 しかし、努力がやっかいなのは、実を結ぶまでに時間がかかることです。早くても二年、三年はかかる。だから、長い目で見たときに、努力した人と努力していない人の差が見えてきます。
 私は貧乏だったから努力するしかなかったけれど、今の選手は才能もあり、若いときから同世代より良い給料をもらって、横道にそれでしまいがち。そして、一流選手になるという夢をどこかで捨ててしまう。
 でも、私は選手たちに、「もっと頑張っておけばよかった」と後悔してほしくなかった。その思いは一貫してありましたね。
 監督としての考えだけでなく、そういう思いを言葉にして、選手たちにかけ続けていました。
 それが良かったのかは、わからないけれど、僕の言葉を信じて努力を続けた選手は、みんな立派になってくれましたよ。


「努力に即効性はない」「プロになったら、より一層努力をしないといけない」など、選手として、指導者として、第一線で活躍してきた野村克也さんだからこそ、説得力があります。

今の子どもたちを見ていると、努力をする子はたくさんいます。しかし、うまくいかなったかりできなかったりすると、「こんなに努力したのに…」と、どこかで簡単に自分で線を引いて、途中でやめてしまうことがあります。もう少し続けていたらできそうで、自分は人より努力をしなければできないタイプかもしれないのに、自分で「もうだめだ」と線を引いてしまうのです。

もちろん、そんな子ばかりではありません。できるまで頑張る子もいます。
数々の記録を打ち立ててきた野村克也さんが「努力に即効性はない」と言っています。
すぐに、結果は表れないのです。コツコツがんばる、できなければ人よりがんばる、そんな姿勢を大事にできる古北っ子であってほしいと思います。授業に、行事に、ぜひ、そんな姿勢でがんばる古北っ子を応援しています!