学校日記

2017.12.6 鍛える

公開日
2017/12/06
更新日
2017/12/06

校長室から

運動場では、気温が10℃に満たない中、1年生が元気に、トラックを使った3分間走をしています。寒くなってきたので、こうした運動がしやすくなります。
しかし、中には、これだけの時間を走ることが苦手で、逃げ出したくなる子もいるでしょう。そう思いながら見ていると、多くの児童が、最後まで粘り強く走り切り、頑張ることができています。もう、何回目かの3分間走になるため、子どもたちも徐々に慣れてきたのでしょう。なかなか鍛えられています。
 
本ホームページでも度々登場する、植草学園大学名誉教授・野口芳宏先生は、「鍛える」という言葉をよく使われます。著者のタイトルも「話術を鍛える」「作文で鍛える」「学級づくりで鍛える」「鍛える国語授業」…などなど、そのまま「鍛える」という言葉を用いたものがたくさんあります。子どもたちの力を確実に伸ばそうという、指導者の柱としているものがしっかりと伝わってきます。

この「鍛える」の「鍛」という漢字は、「金属をトントンと上から下へ叩いて質をよくする」という意味があります(漢字源より)。まさに、質をよくするためには、負荷をかけないといけません。

人は、「少し大変だな」と思うくらいのレベルに挑戦すると、その課題をクリアできたときに達成感や充実感を味わい、「また次も頑張ろう」と思えます。まさに、負荷のおかげです。

しかし、簡単なことや、これまでと同じことを続けていては、伸びシロが埋まらず、成長にも時間がかかるでしょう。

野口先生の授業は、「脳に汗をかく」という例えがぴったりなくらい、しっかり頭を働かせられる授業です。負荷をしっかりかけられるのです。

体育の授業では、筋力や心肺機能を鍛え、国語や算数の授業では、脳を鍛える。家庭でも、お手伝いや身の回りのことを自分でしっかりやらせて生活力を鍛える…。

運動場を走る1年生の姿から、大人が子どもを適切に鍛えることの大切さを、ふと考えさせられたのでした。

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