2018.1.12 一歩一歩
- 公開日
- 2018/01/12
- 更新日
- 2018/01/12
校長室から
日本時間1月6日朝に、冒険家の荻田泰永さんが、「日本人初の南極点への単独無補給による徒歩での到達」を達成したニュースが飛び込んできました。聞くところによると、11月17日(現地時間)に出発してから、50日かけての偉業です。
ただただ「すごい!」と思ったのですが、その偉業がどれだけすごいか、そして、そこから学ぶべきことを、1月10日付の北海道新聞のコラム「卓上四季」が記載していたので、ここに引用・掲載させていただきます。
「千里の道も一歩から」と言うがその一歩がなかなか踏み出せないこともある。大きな目標を掲げようとしても、その困難さに腰が引け、失敗したらと不安が先立つ。そして「どうせ無理だ」と、はなから諦めてしまう▼けれど、この人は「難しいからこそ面白い」と言う。単独徒歩、無補給で南極点に到達した上川管内鷹栖町の冒険家荻田泰永さんだ。成功したのは日本人初、世界でも二十数人の快挙である▼現地は夏とはいえ極点付近の平均気温は氷点下20度台だ。おまけに標高約2800メートルと、大雪山系旭岳(2291メートル)より高い。極限の中を重さ約100キロのそりを引きながら、直線距離で札幌—京都間に相当する1126キロを歩き続けた▼気が遠くなりそうな壮大な挑戦だ。荻田さんは「諦めず、妥協せず、ただ一歩一歩、踏み出し続け」た末、南極点に到達した。「小さな一歩を重ねれば、どんな遠くにでも行ける」とも話していた▼「便利」や「素早く」「スマート」がもてはやされる時代だ。しかし、荻田さんの活躍を見ていると「一生懸命」や「努力」といった言葉が、何やら輝いて見えてくる▼新しい年を迎えて、誰もが自分なりの目標を抱いていることだろう。すでに三日坊主になってしまった人もいるかもしれない。不安でも、くじけそうなときでも、勇気を出して一歩を踏み出す。荻田さんがその大切さを教えてくれた。
「氷点下20度台」「標高約2800メートル」「直線距離で札幌—京都間に相当する1126キロ」を「重さ約100キロのそり」を引きずりながら…というのですから、想像を絶するチャレンジです。それをわずか50日間です。
私は、一昨年、陸地を約1500km走るだけでも、一年かかったのに…。
まさに「やればできる」ことを体現した冒険ですが、こうしたことを達成される人の話を聴くと、自分のあきらめの早さは恥ずかしいところです。
「諦めず、妥協せず、ただ一歩一歩、踏み出し続ける」ことの大切さを心の片隅に置き、なにかあったときには、奮い立たせようと思いました。
古北っ子にも、今後、成長すればするほど、大きな困難や壁が待ち構えていることと思います。そんなときには、「不安でも、くじけそうなときでも、勇気を出して一歩を踏み出す」ことを大切にしてほしいと思います。
(※引用元はこちら↓)
■一歩一歩:どうしん電子版(北海道新聞)
※写真は、そんな過酷な形状を表す南極大陸です。