学校日記

2017.2.7 中高生の約9割が…

公開日
2018/02/07
更新日
2018/02/07

校長室から

「中高生の約9割が…」と、書き出しがあったら、次にどんな言葉を想像するでしょうか。
業界紙である「教育新聞」の2月5日付号のコラム「鉄筆」に、冒頭のような書き出しで始まる興味深い内容のものがありました。

続きは「勉強時にスマートフォンを活用する」です。使い方について、何かとネガティブな話題が交わされる中、どちらかと言えば、ポジティブな使い方の内容です。全文は、以下の通りです。



 「中高生の約9割が勉強時にスマートフォンを活用する」という、スマホの利用実態 についての調査結果がこのほど、モバイル専門のマーケティングリサーチ機関である MMD研究所が明らかにした▼「分からない問題や単語の検索」はもとより、「YouTubeなどで問題の解き方や授業を視聴」などでの利用が多く、「分からないことはネットで調べるという習慣が定着しつつあり、スマホが教育の面で重要な役割を担う時代がやってきた」印象は否めない▼調査は、オンライン学習塾を利用する12〜18歳の男女約2千人を対象にしたもので、学校がスマホの持ち込みを「許可している」と答えた中学生は14.5%、高校生は86.5%だった。ただし、「授業中は先生に預けなければならない」「休み時間は使用できる」など、条件付きで許可する学校も少なくない▼学校でスマホを使っている中学生は21.6%、高校生は64.1%に達している。使用内容は「授業や勉強の分からないことを検索する」が中高生共に最多。次いで、中学生は「友達のノートを取る」「宿題など連絡事項をメモする」が続くが、高校生は「休み時間にSNSをチェック」が多い▼この利用実態に関するネットでの反応もさまざま。「根性論でセンセイの授業黒板丸写しで勉強した気になっている生徒になるよりよほどまし」「ワークシェアの次は知識の共有か。いよいよインターネット社会の本来の姿に移行しつつある」「教師の要らない時代がやってくる!」などの発言も。真剣に対処法を考える必要があろう。


調査対象が「オンライン学習塾を利用する12〜18歳の男女約2千人」ということで、個人的には、日頃から利活用する率が高いターゲット層の回答と読み解く必要があると考え、一般論の値として用いるには慎重になる必要があると思います。

とは言いつつも、「電子手帳とスマホ」があれば、ほぼカバーできることから、確かに分厚い辞典をもったり開いたりすることは減りつつあるのを実感します。

あえてツッコミを入れるのなら、学校内での活用に、教育活動以外の「休み時間のSNSチェック」は余分かもしれませんし、「友達のノートを取る」(撮る?)のも、自分はノートを取らず、手を抜くために、人のノートを写真に撮るようなやり方であれば、疑問点が残ります。

しかしながら、有効的な活用であれば、確かに便利なツールです。私学などでは、積極的にこうした活用を推し進めている学校も増えてきていますし、欧米でもその流れがあります。

このような、個人保有の端末を持ち込み使用する活用法を「BYOD」(Bring your own device)と言いますが、ネットワーク接続時の課題がないわけではないので、一般的な普及はこれからになろうかと思います。しかし、新学習指導要領に触れられている、ICT機器の「日常的な活用」という文言の目指すところの活用法であるとも考えられ、今の古北っ子が高校生くらいになったときに、どんな世の中になっているか、興味深いところです。ちなみに、そのときは、まだ教師はまだ存在していると思いますよ^^