学校日記

ポンペイの不思議−6−

公開日
2016/08/14
更新日
2016/08/14

校長日記

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2002年に名古屋でポンペイ展が開かれた時、朝日新聞社に依頼されて、7回にわたって紙上に連載した原稿を紹介しています。

今回の原稿は私のものではありません。現在岩倉南部中学校長の高橋先生作です。

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ポンペイ市民は超グルメ

地中海といえば、おいしい料理とワインが思い浮かびますが、ポンペイの人たちもまた、たいへんな美食家ぞろいであったことが分かっています。

会場には、ワインを絞るのに使った道具やフライパンなど、豊かな食生活を想像させる展示物が多く見られます。

中でもユニークな形でひときわ目を引くのが、「オリーブ油製造用ひきうす」です。(写真左上)

二つの半球形をした巨大な石うすを、石の桶の中で回転させてオリーブをすりつぶす仕組みになっています。
石の桶の直径は百五十センチほどもあり、一度に大量のオリーブの実をすりつぶすことができました。
オリーブ油づくりは、ワインの醸造とともにポンペイの重要な産業の一つでした。

では、当時のポンペイの美食家たちは、どんな食事をしていたのでしょう。

それを知る手がかりは、古代ローマ時代にペトロニウスが著した『サテュリコン』という書物です。
そこには、大富豪トリマルキオが行ったケーナと呼ばれる晩餐の様子が詳しく記されています。

メニューは、イノシシの丸焼きに練り物で作った子豚が乳を吸うように添えられた料理や、レーズンを詰め込んだツグミなどで、複雑で豪華な料理が何皿も並べられました。

そして飽くことなく何時間も食べ続けました。
飽食こそ、ローマ人の最高のステータスだったのです。

右上写真は、ポンペイ近郊のボスコレアーレで発見された「ピサネッラ荘」といわれる農園別荘の復元模型です。

中庭でブドウ酒の醸造が行われていることが分かります。


左下写真は、ブドウを搾る機械の模型です。

右下写真は、ブドウ栽培の様子を表しているフレスコ画です。

【クイズ】古代ローマの宴会では、人々はどんな食事の仕方をしたでしょう。

1 床にあぐらをかいて車座になって食べた。

2 立食パーティー形式で食べた。

3 ベッドに横になりながら、ひじをついて食べた。


正解は?